内容
多くの人
退屈と不安という双子だ。
人々は、したくもない仕事をし、同時にそれを失うことを恐れているんだ。
多くの人は、自分がどんな仕事が大好きか、どういう仕事をこの先ずっと、毎日、朝から晩までしたいか、わからないということなんだ。
肉体労働じゃなく、いまは頭脳労働になっているけど、社会はやっぱり残酷なままだ。
二十世紀末の労働者の精神的苦痛はいつかきっと、ぞっとしながら振り返られるだろうね。
人生
「人生はめいっぱい飛び跳ねなきゃ!」
人生はそんな扱いやすいものじゃない。
僕は人生の中で何をすべきかなんて、問いかけなくなった、人生なんで思い通りにならないからね。
より良くする
毎日変わっていくんだよ。
ただひたすら、より良くなろうとすることだ。
人は違うものになって初めてより良くなれるんだから。
それも、一日も欠かさず変わらないといけない。
これはものすごく大変なことだ。
マンネリ打開策は簡単なんかじゃない。
とんでもなく疲れる方法だ。
だけどわくわくするし、活気に満ちた方法でもあるんだ。
試すこと
遊び感覚でいろいろやって、成り行きを見守る。
毎日毎日、違う自分になること。
これは「試すこと」を続けなければならないということだ。
そして試すこととは、あっちにぶつかりこっちにぶつかり、試行錯誤を繰り返しながら、それでもどうにかこうにか、手当たり次第に、あれこれやってみるということだ。
注意さえ払い始めたら、目にできるありとあらゆるところに偶然が転がっているのが分かると思うよ。
事業も仕事も、世の中の他のすべてのことと同じだ。つまり、偶然の連続だってこと。
きみはたぶん何十もの素晴らしいアイデアに、目の前を通り過ぎさせてきてしまっていると思うよ。
新しい考え方を受け入れるのは、簡単じゃない。
実際、僕たちの文化では、一つのことに集中している、のがよいとされているしね。
あらゆることをしろ。
素晴らしいアイデアは、どこからやってくるかわからないのだから。
何かをやってみて、それがろくでもないアイデアだとわかったとき、きみはもとの場所に戻ることは絶対にない。
必ず、何かを学ぶからだ。
ミスというのは隠そうとしがちなものだ。
だけどきみはミスを目の前に並べて、しっかり調べないといけない。
恥だと思ったり、怒りを覚えたりすることなく。
だからミスには、時間をおいてもう一度取り組んだ方がいい。
右に倣えをしない
成功するというのはね、右に倣えをしないっていうことなんだ。
多くの人は一つの職業を選び、期待される仕事をし、その業界で成功している人たちのようになろうとする。
その結果、だれもが、ほかのみんながしているのと同じことをすることになる。
どの業界をとっても、同種のビジネスがあまりに多すぎるんだ。
問題は、平均より上の人があまりに多くて、みんな普通になってしまっているってこと。
この競争でだれが勝利を収めるか?これは全員が負けるゲームなんだ。
賞金の額の大きいゲームをしたいね。
くじを買うのにそれほどお金がかからなくて、何度でも掛けられて、勝つ続けれられるゲームを。
完璧以上
適切な時とか完璧な機会なんてものはないということ。
これは、この場で、ただちに、始めるということだ。
完璧以上に素晴らしいなんて。
論理としては筋が通ってないけど、それを聞いた途端、ハッとひらめいたね。
完璧というものに対する僕の考え方を永遠に変えてくれた。
完璧では十分じゃない。
まだ試してみる必要があるってことなんだね。
あるべき状態より良くあろうとしていた。
3つのリスト
- 仕事上でやったミスを全部書き出すこと。
- 問題点を書き出すこと。仕事に関してイライラすることを残らず並べるんだ。
- 仕事に関してやっているすべてのことをリストアップすること。
あらゆることを変えるには、まずあらゆることとは何かというリストをつくる必要がある。
一度書いたら、二度と書かないこと。
同じものは決して書いてはいけない。
つねにリストを変化させること。
仕事を再定義し続け、リストをどんどん広げていかなければならないんだよ。
三つのリストを目につきやすいところに置いて、毎日読むこと。
このリストがあれば、きみは新しいアイデアを次から次へと生み出すことができるだろう。
問題
みんなよく「一つの問題は一つのチャンスだ」って言うよね。
問題というは、自分がどんなにうまくその問題に対処できるかを示すチャンスだってことだ。
問題を解決しようとして、それに取り組んだり、克服したりしようとするわけだ。
だけど、問題を解決せず、問題と仲良くなってしまった。
問題が導くままに行動していただけなんだ。
解決策というのは、後から振り返ってみれば、簡単に見つけられそうに思えるモノだってことを。
彼らはみんな、目標設定者でも計画立案者でもなかった。
彼らは冒険者だったんだ。
アイデア
新しいアイデアなんてすぐに生み出せるってことですね。
新しいアイデアの源泉は、古いアイデアです。
新しいアイデアというのは、新しい場所に置かれた古いアイデアなんだ。
活用しようと思うことはどんなものでも活用すること、そして拝借できそうなアイデアをあちこち探すことなんだよ。
アイデアをいっぱい持つこと。
ありとあらゆることをやってみること。
明日は今日とは違う自分になること。
面白かったポイント
これが本当の成功法則でしょうね。
ひと言でいうと、チャンスを生かす。
よくあるビジネス書にある
- 目標を設定する
- プランを立てる
- 一点集中
ではなく、
- とにかく試す
- より良いモノを目指す
- 問題にフォーカスする
ことでチャンスをつかむことができることを言っています。
この本はビジネスの種を見つけるための本だと思います。
何がヒットするなんて、目標やリサーチだけでは分かりません。
とにかくプロトタイプを作ってやってみないと分かりません。
試してみて手ごたえを感じたら、目標を立てたり、計画を立てたり、一点集中して伸ばして必要があるのでしょう。
ただし、ビジネスの種を見つけるためのアンテナを張るには、やはり人生の目標や価値観という根本的なものに基づくとは思います。
満足感を五段階評価
☆☆☆☆☆
目次
仕事は楽しいかね?
人生とは、くだらないことが一つまた一つと続いていくのではない。一つのくだらないことが〈何度も〉繰り返されていくのだよ。
試してみることに失敗はない
明日は今日と違う自分になる、だよ。
これは僕の大好きな言葉の一つなんだ。「遊び感覚でいろいろやって、成り行きを見守る」というのがね。
必要は発明の母かもしれない。だけど、偶然は発明の父なんだ。
目標に関するきみの問題は、世の中は、きみの目標が達成されるまで、じーっと待っていたりしないということだよ。
きみたちの事業は、試してみた結果失敗に終わったんじゃない。試すこと自体が欠落してたんだ。
あの実験で学ぶべきことはね、「あらゆるものを変えて、さらにもう一度変えること」なんだよ。
それはね、「あるべき状態より、良くあること」なんだ。