内容
知識の中で特に影響力が大きいのは、成功体験と結びついた知識です。
過去に大成功したという記憶(それ自体がひと固まりの知識です)が、新しい情報に触れたときにシャシャリ出てきてゼロから考えることを妨げます。
自分の頭で考える
自分の頭で考えること、それは「知識と思考をはっきりと区別する」ことからはじまります。
情報が重要かどうかは、「今、求められている意思決定プロセスに必要かどうか」によって決まるはずなのです。
「どんな情報があの意思決定に必要で、どんな情報は不要なのか」という基準が明確になっていないと、いくらでも情報収集を続けられるのが「優秀なスタッフ」の哀しい性です。
決められないのは、「判断基準が多すぎるから」 ⇒ 「判断基準に優先順位をつけること」
データを見たときには、その背景を考える「なぜ?」と、そのデータをどう解釈・判断し、対応すべきか、と一歩先を考える「だからなんなの?」のふたつの問いを常に頭に浮かべましょう。
比較の基本は「縦と横」
「縦=時系列比較=歴史的な観点でものごとを見ること」
「横=他者比較=国際的な視点でものごとを見ること」
思考する時間を増やす
時間の使い方を把握し、自分が考えることに使っている時間を「見える化」して、それを少しでも長くすることです。
細部まで突き詰めて考えないと、思考を図にすることはできない。
不明瞭なまま残されていた思考部分について、図や絵でもキレイに表現できるようになるまで突き詰めて考えれば、最初に頭の中に「なんとなく浮かんでいたアイデア」は一気に具体化します。
知識は思考の棚の中に整理すること。
「自分独自の価値あるフィルターを見つけられたかどうか?」
面白かったポイント
ロジカルシンキングのエッセンスについて事例を交えて非常に分かりやすく説明されているので読みやすいです。
フィルターが必要という考え方は就活性には必須です。
満足感を五段階評価
☆☆☆
目次
序 章 「知っている」と「考える」はまったく別モノ
プロ野球の未来について考えてみよう
第1章 最初に考えるべき「決めるプロセス」
会議を重ねてもなにも決まらないのはなぜ?
第2章 「なぜ?」「だからなんなの?」と問うこと
合計特殊出生率が上がっても少子化は止まらないです
第3章 あらゆる可能性を検討しよう
日本にも格安生活圏が必要では?
第4章 縦と横に比べてみよう
戦後経済の縦横比較から見える日本が進むべき道
第5章 判断基準はシンプルが一番
婚活女子を見習おう!
第6章 レベルをそろえて考えよう
生活者目線で霞ヶ関の組織図を書いてみた
第7章 情報ではなく「フィルター」が大事
就活のための企業研究が無意味なワケ
第8章 データはトコトン追い詰めよう
自殺の動機トップが「健康問題」ってホント?
第9章 グラフの使い方が「思考の生産性」を左右する
階段グラフで電気料金の大幅削減に成功!
終 章 知識は「思考の棚」に整理しよう
世界の大事件、NHK、BBC、CNNはこんなに違ってた