信用取引 買い方・売り方・儲け方

投資

『信用取引 買い方・売り方・儲け方』阿部 智沙子

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本の内容

信用買いとは、購入代金を証券会社に借り、株を買うこと

信用売りとは、株券を借りて、それを売ること。

現物取引では絶対にできないことです。

 

委託保証金とは?

信用取引で売買をするには、その取引額に対して「委託保証金率」と呼ばれる割合の額に相当する担保が必要です。

 

委託保証金率は証券会社によって異なりますが、多くは30%程度です。

100万円分の取引をするためには、最低でもその30%にあたる30万円の担保が必要になります。

 

逆に言えば、30万円の担保を入れれば、100万円の取引が可能になる = 「3倍の取引ができる」

 

信用取引のメリット

チャンスが広がります。

買って売る、売って買い戻すの両方ができます。

 

つまり、上昇トレンドも下落トレンドのどちらも収益を狙えるということです。

レバレッジが使えるので、売買できる銘柄数はかなり広がります。

 

6か月の期限

信用取引では、返済をするまでの間、毎日金利というコストがかかります。

 

株の売買で収益をあげることを目的にしているならば、「無期限」にそれほどメリットはない。

含み益が出ている状態で持ち続けるなら、期限で一旦反対売買をして、再びポジションを取ればいい。

 

信用取引は、「短期トレード」が基本です。

ポジション保有日数が長くなると、「狙える値幅」の絶対額自体は大きくなるものの、その増加率は日数が増えるとともに緩やかになります。

 

50日間ずっとポジションを持ち続けているよりも、その50日の間に5日間で決着をつける短期トレードを5回するほうが「狙える値幅」はまだ大きいということです。

長期保有するなら現物株がおすすめです。

 

取引コスト

信用買いの場合、買った株の約定代金を借りることになります。

 

この借りた代金にかかる金利を「買い方金利」と呼び、年利で表示されます。

これを365日で割ったものが、1日当たりの金利(日歩)となり、建て代金に「1日当たりの金利」を掛けた額が、信用買いが約定した日から返済するまでの日数分、コストとしてプラスされます。

 

信用売りの場合、株券を借りていることから「貸し株料」というコストが発生します。

貸し株料の水準は、ネット証券の場合、1.1%~1.15%で、信用売りした日から返済する日まで、建て代金に対する貸し株料の日数分がコストとしてプラスされます。

 

信用売りの場合、貸し株料のほかに「逆日歩(品貸料)」と呼ばれるコストが発生するときがある。

逆日歩は、信用売りをしている株数が信用買いしている株数より多くなり、証券金融会社が株不足になった時に発生。

「一株当り何銭」という形で証券金融会社が発表します。

 

信用取引残高 ~将来の動向を推測する大きなヒント~

ある銘柄の信用買いの出来高のうち、まだ返済されていない株数を「信用買い残」

この信用買い残は、いずれ反対売買でその株が売られるか、現引きで現物株として受け取られます。

信用買い残の増加 ⇒ 将来の売り圧力の増加

 

信用売りの出来高のうち、まだ返済されていない株数を「信用売り残」

いずれ買い戻されるか、現渡しされる株数

信用売り残の増加 ⇒ 将来の買戻し勢力の増加

 

信用買い残、信用売り残をひっくるめて「信用取引残高」です。

 

信用取組み倍率

信用買い残が信用売り残の何倍になっているか?

信用買い残と信用売り残が同じ株数なら、倍率は「1」

1より小さいと「将来の買戻し勢力」が「将来の売り圧力」を上回っている = 取り組みがいいと好感

 

売買する銘柄

人気のある銘柄

人気が無く、売り買いする参加者が少ない銘柄の板情報を見ると、売り気配と買い気配の値段の差が開いてしまい、売買する時、不利な値段を余儀なくされることがあります。

 

値動きが軽やかな銘柄

売り気配・買い気配に、多くの単元数の注文がびっしり入っている状態は「板が厚い」と表現される。

 

板が厚ければ、それだけ一値刻みで価格が動くのに力が必要ですから、たしかに値動きが重くなる可能性がある。

ただし、板が厚くても、それを上回るパワーで売買されていれば影響ありません。

 

面白かったポイント

信用取引を本格的に始めるために購入しましたが、基本を一通り押さえることができてよかったです。

信用取引はちょっと危険なイメージがありましたが、メリットしかないと理解しました。

 

買いと売りがポジションが持てる、レバレッジが使えるということはチャンスを大きく広げられます。

そして、そのチャンスを活かすためにも正確なトレンド認識と損益管理が重要という点も分かりました。

内容がよくまっていると思います。

 

満足感を五段階評価

☆☆☆☆

 

 

目次

第1章 信用取引って、いったい何だ?
第2章 信用取引には、こんな種類がある
第3章 信用取引で、どれくらいの売買ができるのか
第4章 信用取引で支払うコスト・もらえる“逆”コスト
第5章 意外と簡単!信用取引の「買い」と「売り」
第6章 信用取引でチェックしておきたい数字&情報
第7章 信用取引なら、こんなトレードができる
第8章 信用取引を使いこなすマル超重要ポイント

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