内容
インスタを活用することで作れる未来
- 来客数に左右されず、安定した売上を生み出すことができる
- お客様が退店された後も繋がり続けることで、再来店のきっかけをつくれる
- インスタを通して、商品の取り置きや店舗通販の依頼がくる
- インスタ内でファンになってくれたフォロワーから来店予約が入る
- スタイリング提案に対するお客様の反応が直に伝わり、モチベーションが上がる
インスタとは
「どういう人がどんな目線で発信しているのか」というような、「個人への信頼」によって、買うか買わないかを吟味する時代にもなりました。
インスタは「信頼構築の場」として認識いただいたほうがいいかもしれません。
お客様がインスタに求めているのは、「不安や疑問点を解消できること」「実生活で使ったときのイメージが湧くこと」です。
インスタ上で疑問や不安をすぐに解消できれば、お客様が他ブランドの商品と迷わず、すぐにあなたのブランドで購入してくださる可能性が高まります。
つまり、インスタを発信するうえでは「リアルクローズ感」が最重要になるのです。
販売員としてインスタアカウント
販売員さんが価値を高める方法はたった1つ。
お客様に「継続的な自分のファン」になってもらうこと。
販売員のあなたが未来に備えてやっておくべきことは、発信を続けてお客様に指名されること。
ファッションインフルエンサーと販売員のインスタ活用の一番の違いは「フォロワー数を大きく伸ばすか伸ばさないか」です。
不特定多数の方への発信か、店頭で出会ったお客様と繋がるためなのかといった「目的」が違います。
販売員としての個人アカウントをつくり上げる。
インスタに本腰を入れてから、ビジネスに必要な「企画力」「編集力」「分析力」から、お客様を集める「マーケティング力」まで、知らない間に「Instagram力」が身に付いていたのです。
インスタで発信することは、お客様と繋がるためはもちろん、新しい思考や新しい出会いも連れて来てくれます。
あなたが希望すればどの領域へ進むことも可能です。
インスタを通してあなた自身が学び成果を残していけば、アパレル業界において希少性の高いポジションで活躍の幅を広げられるのです。
プロフィール
あなた自身のことを知っていただかないと、「あなたに洋服を選んでもらいたい」といったお客様に出会えないのです。
あなたの発信を参考にしたいと思ってもらえるような「強み」かつ「特徴」をプロフィール文に記載し、その自己紹介に沿った投稿がされていることが大切です。
自分をどうジャンルづけ、見せていくか。
きちんとセルフブランディングを行わないことには、お客様に選んでもらえません。
ファッションなら
- 身長
- 体型
- 身体のコンプレックス
- 何色系
- ファッション系統が近い雑誌
あなたの着用テイストと、コンプレックスを感じさせないスタイリングを考えることで、むしろ強力なコンテンツに生まれ変わるのです。
ファッションテイストを固めることで、同じようなテイストが好きな方が集まります。
コンプレックスは誰かの悩みも一緒に解決できるので、実は今回一番重要な項目なのです。
同じ悩みを抱えるお客様たちの「こんなに似合う服に出合えて嬉しい!」を探すお手伝いをインスタですることで、共感者に出会えます。
店舗アカウント
分かりにくいポイントは、コンマ、アンダーバー、ハイフンの位置。
テナントではなく路面店の場合、営業時間・休業日の記載はマストです。
投稿の発信がイメージ画像のみの場合は、毎日ストーリーズを稼働させましょう。
店内の様子を動画で伝えたり、新作・一押し商品の紹介をするなどがベーシックかと思います。
店舗アカウントパターン
PR型
イベントやセール情報、アイテムのお知らせなど、ブランド側が告知したい内容を投稿するのが基本。
チラシのような印象。
すでにたくさんの顧客様がインスタをフォローしていて、その顧客様へ向けての配信であれば問題ありません。
LOOK型
ブランドの世界観を尊重し、外国人モデルを起用した着用画像をメインに投稿。
あくまでブランドイメージと、商品テーマを伝えている。
EC型
商品をメインとした画像が並ぶアカウント。
企業感が目立つ、全くワクワクしない、といったデメリットも。
スタジオで撮影したようなきれいすぎる写真ではなく、個人アカウントのように、日常の一部を意識して撮影する「リアルクローズ感」を出すことが継続的なファンになってもらう近道になります。
SNAP型
スナップ写真や店舗の入荷アイテムを並べて発信しているアカウント。
キュレーション型
各スタッフが個人アカウントで発信した内容を集約する。
各スタッフの個性が尊重されるので、個人アカウント運用が3名以上進んでいる店舗には、こちらの方法をおススメします。
反応がよい写真を店舗アカウントで発信してみてはいかがでしょうか。
各スタッフのプロフィール画像を作成し、店舗アカウントのストーリーズで流しましょう。
その際にあなたのユーザーネームのタグ付けを忘れずに。
投稿コンテンツ
1枚目は店頭のあなたの写真に「新作ほしいものリスト」と簡単に文字入れをし、2枚目以降に自社ECの画像を並べれば完成です。
「自社商品を毎日見ている販売員のベストバイアイテム」は気になる方が多いはず。
個人のアカウントで、プライベートを交えながら投稿したほうが、広告的にならずお客様にも身近に感じてもらえるのではないか。
プライベートな配信は、モード軸から外れない範囲で、あなたの休日コーデであったり、最新の購入品であったり、よく買い物へ行くお店のことだったり、あなた自身にまつわることでありながら、「最初に決めた発信軸からブレない」ということが大事です。
「誰が見ても分かるあなた像」からずらさないこと。
写真
着用した人にしかよさがわからない商品は、あなたが着用して具体的にどこが可愛いかを写真で提示してあげましょう。
「見ている人が気になるだろうな」というポイントをしっかり押さえているのです。
インスタ写真は、空間も含めて「商品が魅力的に見える写真」で構成されるので、これからは背景も含めた「余白」を意識してください。
口から下をカットしファッションのみに目線を向ける方法も、顔出しをしたくない人にはオススメです。
明るさ調整
(1)スマホに初期設定されている【編集】から【露出】を選択して、白飛びしない程度に光を取り込む
(2)同じく【編集】から【シャドウ】を選択して、影を少し加える
(3)同じく【編集】から【ブリリアンス】を選択して、明るさを均一にする
文字入れ
無料写真文字入れアプリ「Phonto」。
おススメフォントは、「ヒラギノ明朝体」と「ヒラギノ角ゴシック」。
文字入れ加工の登場によりおしゃれな写真でなくても、目を惹く文字(タイトル)によって、たくさんの方に見てもらいやすくなりました。
鍛えておくべき力の一つとして「キャッチコピー力」が挙げられます。
その投稿であなたが一番伝えたい言葉を入れることからはじめてみてはいかがでしょうか?
ハッシュタグ
表参道勤務のスタッフであれば、表参道のお店やカフェ内で、スタイリング写真を撮り、エリアの関連ワードや撮影店舗の名称をハッシュタグで入れましょう。
投稿文
大事なことは、「必要最低限の情報を全て先に出しているか」ということです。
お客様が疑問に思うだろうなというポイントを先にお伝えすることは、実は売れる販売員の接客と同じ。
一番気を付けていたことは「見てくださった方にGoogleで二重検索させない」ということ。
エンゲージメント率は劇的に伸びました。
一つのコンテンツにしっかり時間をかけて、必要な情報を盛り込むことが、誰かの悩み解消や、検索する時間の短縮に繋がり、結果的に長く参考にしていただける投稿が出来上がるのです。
商品の基本情報と自分ごと化できる情報の2軸で説明することです。
接客でもインスタでも売るためには必須の内容です。
商品情報である金額・色展開・サイズ展開・素材は必ず明記。
合わせて、お客様の悩みポイントである着心地と購入後のお手入れ方法も紹介すると、あなたの販売員としての信頼度がアップします。
インスタ内でも情報(商品名・金額・着こなしのポイント)を全て公開して、情報発信をインスタメインとすることです。
サイト内で検索する手間が省けますし、同じ商品がほしいのに間違えて違う商品を買ってしまうようなリスクもなくなるからです。
ネットで購入を検討する場合は、「金額ファースト」の場合が大半です。
事前に金額を提示しておけば、ECのクリック率も上がるというわけです。
「あなたの投稿を見て商品を購入した」というきっかけを重ねていくことが、「影響力」に繋がりますから、今日からインスタに詳細を全部書いておきましょう。
インスタの投稿文には、リンクを貼り付けても機能しません。
投稿文には「検索方法」まで書いてあげましょう。
丁寧な対応が信頼を積み重ねていきます。
インスタライブ
1人だと話しにくい場合、気の知れた同じ店舗のスタッフと2、3人で配信するといつもの自分に近い状態で話せます。
ペア配信のコツは、「話し手(商品の説明)・聞き手(コメント読み)」に分かれて役割を決めておくこと。
ライブ配信後にIGTVへ残しておくことで、後から見返していただくことが可能です。
ライブ配信前にストーリーズでアンケートを取ることも有効です。
リール
ストーリーズはフォロワーとさらに濃くつながるための機能ですが、リールは拡散力に長けています。
なぜなら、投稿と同じように発見タブに表示される可能性があるからです。
撮り方のバリエーションは、TikTokとリールをよく見てできそうなことから真似することに尽きます。
接客のキホンを発信に置き換える
- 投稿する商品のおススメポイントを3つ以上挙げられるようになる
- シルエットや色味・機能面・肌触りを投稿文と写真で伝える
- 着用した人にしかわからない情報を投稿文に書く
- どんな商品でも誰に対しても使えるフレーズは使わない
- 商品のいいところを生活シーンに置き換えて投稿文に書く
- 単品ではなくて、必ずコーディネートで写真に載せる
「各商品のいいところを3つずつ言えるようにするといいよ」
どんなアイテムでも誰に対しても使えるフレーズでお声がけしても、なかなか響きません。
元々考えていたいいところを生活シーンに置き換えて話すだけで、お客様にスルーされることなく、たくさんお話を聞いてもらえるようになりました。
誰よりも商品のよさに向き合うこと、お客様を見て想像すること、そしてお客様に寄り添った提案をすることは、結果お客様の喜びと満足に繋がるんだと学びました。
「おススメしすぎると、なんだかお客様に申し訳ない」と気後れしてしまう方もいるかもしれませんが、むしろ逆。
お客様は「なんとなく何かほしい」という曖昧な状態で店舗に寄られることがほとんどなので、お客様の無意識の行動を可視化してあげて、あなたの磨いてきた商品知識と提案で目の前のお客様にベストな洋服を選んであげることが、お客様に喜んでもらう秘訣なのです。
高単価商品をどのように発信するか
- 商品の希少性や珍しいデザインに興味を持つ
- 自分の中で定番高単価アイテムを決めておく
- その商品に同じ金額を払えるかを考えて発信する
- この服にこの金額は高いと思ったときは、高い理由を考える
- 商品に使われている素材のメリットを投稿文で伝える
払えると感じた商品は、あなた自身がその商品のどこに価値があるか気づけているので、接客時にお客様が金額で悩まれたときも、「高単価である理由」が語れるはずです。
高単価商品に関わらず、いままで商品に興味が持てなかった方は、ブランドの誕生秘話やデザイナーについて調べてみましょう。
素材や機能性に着目した上で、「その素材のメリット」が語れると説得力のある接客ができます。
「なぜ高いのか」を語れないのは知識が足りていないから。
当たり前ですが高単価商品であればあるほど、「なんとなく」な接客で売れるわけがありません。
単価が高い商品の値札を見ても、驚かない方たちです。
つまり、金額ベースで悩まれる可能性が低く、「似合っているかどうか」で商品を買うお客様を最初から選んでいるのです。
基本的に私の接客は、引き算のスタイルです。
まず、お客様が選んだアイテムが最大限に可愛く見えるコーディネートを組み、全身ご着用いただいた状態で、フィッティングから出て来てもらいます。
そして着用されたまま、ご予算やお客様のクローゼット状況をヒアリングして、本当に買うべきアイテムを一緒に吟味します。
販売員として一番大事なことは、生まれ持ったビジュアルではなく、軽快な接客トークでもなく、接客の際の「あなたの着こなし」なんです。
告知
POPを置くだけでは正直効果はありません。
アカウントをフォローすると、商品が5%オフ!というようなキャンペーンをしている場合もいますぐやめましょう。
インスタをお知らせするタイミングは、レジが終わってからのお見送りの最中。
ゆっくり歩きながら、スマホをお見せするといった形が一番ナチュラルかと思います。
これから接客するお客様全員にこのルーティーンを行う、という意気込みで続けていくことが大切です。
継続することで、必ずまた会いに来てくださるお客様が増えます。
リアルにお会いして繋がったお客様だけを「親しい友達リスト」に登録するのです。
評価指標
いままでは「売上」がすべての評価基準でしたが、これからは「来店されたお客様に対して、再来店していただけるアプローチを何名にできたか」も加わります。
店頭で出会った480名のお客様と繋がるということは、見知らぬ5000名にフォローされるよりも強力な価値があります。
なぜなら、フォロワー数を増やすことが、そのまま集客やセールスに直結するからです。
「インスタで商品を売りたい」人たちは、フォロワー数を増やすことはできても、最終的にそこから購買に繋げることが大きな課題です。
一方で、販売員のあなたはその逆で、最初から買ってくれるお客様と繋がれます。
いいね回り
お客様になっていただける見込みのある方だけに、いいねをしましょう。
- 公式アカウントのフォロワー
- 所属ブランドの関連ハッシュタグ
- 勤務地エリアの関連ハッシュタグ
- ファッションインフルエンサーのフォロワー
あなたの投稿を参考にしていただけそうな「ファッション初心者」の方から周っていくことをおススメします。
あなた自身の少し先を行くフォロワー数を抱えるファッションインフルエンサーを見つけたら、フォロワーへいいねを周りましょう。
ファッションインフルエンサーへいいねするのではなく、情報の受け手となっている「フォロワーに対してする」ということです。
一人の方へ「3いいね」ずつ周る。
過剰ないいね周りは避けて、あくまで投稿に気づいてもらうための後押しとして活用しましょう。
不特定多数にいいねを周るのではなく、ある程度の見込みのある方だけにいいねを周ることが効果的です。
所属ブランドにまつわる投稿をアップしているユーザーを見つけたら、積極的に「いいね」でお礼を伝えましょう。
そのためには「ブランド公式アカウント」が開設されていると効果的です。
面白かったポイント
インスタ攻略本はいろいろあるけれど、これは非常に学びが多い内容です。
アパレルの事例ですが、自分の取り扱っている商品に変換してやるべきことを洗い出すといいと思います。
インスタに限らずSNSは個人にフォーカスする媒体なので、公式アカウントの運用はスキルとコストがかかります。
個人と公式の間の位置付けのスタッフアカウントをうまく活用することが、企業のSNS攻略のポイントになります。
満足感を五段階評価
☆☆☆☆☆
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