経営企画

ビジネスを成功に導くための事業計画書

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成功のカギはプラン

ビジネスを立ち上げたい、しかし失敗はしたくない、というのはみなさん考えていることだと思います。

 

創業期におけるビジネスの成功と失敗を分けるカギは、すべてプランにかかっています。

しかし、ビジネスというのはプラン通りにはいかないのです。

これは矛盾しているように聞こえますが、真実です。

 

ビジネスで成功し続けるには、改善や軌道修正を繰り返すことが必要です。

いくら一生懸命に働いても同じことを続けていては、衰退しかありません。

 

ビジネスが成功する要因は、もちろん共通する要因はありますが、景気や業種、市場環境、お客さんによって様々です。

しかし、ビジネスで失敗する要因は共通するものがあります。

 

まったく新しいことに挑戦して失敗しても多くの学びがありますが、みんなと同じような要因で自分も失敗していては、経験を積むにはいいですが、お金も時間も余計にかかってしまいます。

時間は有限なので、無駄な失敗をしている時間はありません。

 

プランは大事です、しかしプラン通りにいきません、というのは、しっかりできる限りのリサーチをしてプランを立てて無駄な失敗を防ぐことが目的です。

そして、プランがあることによって、軌道修正や失敗したのは当初のプランと何が違うのかしっかり分析・改善していけることにあるのです。

PDCAを回すということです。

 

事業計画で大事なのは予実管理と見通し管理

事業計画は何のために作るのか?

 

経営者がお金を張るためです。

どこにどんだけのお金を入れたらどれくらいのリターンが得られるのかについて確度を上げる。

それに基づいて資金調達をする。

 

ただ単にエクセルで数字を横に引けばいいというものではありません。

 

たとえば、ITプロダクトの開発にどれだけ投資したらどれだけのインパクトを出せるのかを示さないといけない。

投資が必要なのは当然経営者はわかっている。

ちゃんとロジックを組んで提案してもらわないと、資金を有効に使えない懸念が残ります。

現場視点を無視して、いきなりIT導入すると失敗します。

 

予実管理と見通し管理が経営管理の基本動作です。

なぜ計画精度が重要なのか?

ブレをすぐに検知することができないと、それに対応することもできない。

計画がないと、期待していた結果とどれだけブレているのかが分からない。

 

なぜ見通しが重要なのか?

効果が出るまでのリードタイムを考えて、逆算して施策を打つことが重要になります。

過去の数値やリードタイムを基に、先々の見通しを立て、どれだけブレているのかを早く認識することによって先手先手で手当てしておくことができます。

 

事業計画書に書くべき内容

東京証券取引所の「グロース市場における事業計画」より

事業計画及び成長可能性に関する事項

 

グラフや図表を用いて、分かりやすく記載することが求められます。

 

ビジネスモデル

事業内容

  • サービス内容
  • 事業ごとの寄与度
  • 今後必要となる許認可等の内容やプロセス

 

事業内容と事業動向、消費者ニーズ、消費需要のある場所、サービスの経路を体系的に整理すること。

事業の位置づけ、存在価値を伝えます。

 

収益構造

  • 収益・費用構造
  • キャッシュフロー獲得の流れ
  • 収益構造に重要な影響を与える条件が定められている契約内容

 

複数の事業を行っている場合には、事業ごとの全社業績における寄与度を、売上高、利益の構成比等を用いて、明らかにする。

将来的な寄与度の変化が見込まれる場合には、その内容について記載する。

 

市場環境

市場規模

  • 顧客の種別、地域別の市場規模

 

ターゲットとする具体的な市場の内容及び規模を、できる限り信憑性・客観性の高いデータを用いて記載する。

 

競争環境

  • 競合の内容
  • 自社のポジショニング
  • シェア

 

競合の状況について、客観的な事実(第三者機関が作成したデータ等をはじめとする公開情報)を踏まえて記載する。

 

競争力の源泉

競争優位性

  • 成長ドライバーとなる技術・知財
  • ビジネスモデル
  • ノウハウ
  • ブランド
  • 人材

 

差別化戦略

競合他社や既存の製商品・サービスとの差別化を可能とした独自の特徴・強みについて、客観的な事実を踏まえて記載する。

 

事業計画

成長戦略

  • 経営方針
  • 設備投資計画
  • マーケティング計画
  • 人員計画
  • 資金計画

 

マーケットの大きさや顧客にどのようにしてアプローチしていくのか?

生産が必要なら、そうした研究開発をどのように継続していくのか?

売上計画と必要な予算、それによって得られる成果を記載する。

 

経営指標

  • 成長戦略の進捗を示す重要な経営指標

 

継続的に進捗を測定できる指標(たとえば、ユーザー数、顧客単価など)を記載する。

 

利益計画及び前提条件

 

進捗状況

  • 前回記載事項の達成状況
  • 前回記載した事項からの更新内容
  • 次に開示を行うことを予定している時期

 

リスク情報

認識するリスク及び対応策

  • 事業計画遂行に重要な影響を与える主要なリスク及びその対応策

 

リスクが顕在化する可能性の程度や時期、顕在化した場合の成長の実現や事業計画の遂行に与える影響の内容を記載する。

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