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『MAKERS―21世紀の産業革命が始まる』クリス・ アンダーソン

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内容

「メイカームーブメント」が生み出す最大の力は、小規模でもグローバルになれる能力だ。

職人肌でありながら革新的。

ハイテクながら低コスト。

小さく生んで、大きく育てる。

そしてなんといっても、世界が望む製品、古い大量生産モデルに添わないためにこれまで世に出なかった、優れた製品を作ることができるようになる。

 

改革用ツールキット

1もしその製品がインターネットにつながると、なにがどう良くなりますか?

2もしデザインがだれにでも改変できるとすれば、どう改善されるでしょう?

3特許使用料がなければ、値段はどのくらい下がりますか?

 

もの作りのデジタル化

もの作りのデジタル化は、既存の製造業の効率を高めるだけではない。

それは、作り手の数を劇的に拡大している――既存の製造企業に加えて、多くの「普通の人々」が起業家になりつつあるのだ。

ギルドの徒弟制度を経ずに起業家になれる道が、普通の人に開かれた。

 

大企業にも個人にも、ガレージ発明家にもサムソンにもサプライチェーンが開放されたということだ。

わかりやすく言うと、ものを作ろうと思ったら、それを妨げるものはなにもない。

民主化された生産ツールは、供給のロングテールをも可能にしている。

 

エッツィーはきっかけにはなっても、成長のプラットフォームにはならない。

したがって、彼らは会社を設立して、本物の製造手法、つまり二一世紀的なもの作りのやり方を学ぶ必要がある。

 

いち早くデザインを磨き、長所と短所を把握できたのは、自分たちの手で試作品を作っていたからだ。

僕らがはやりのソーシャルメディアなんかに気をとられているあいだに、MGFドットコムのようなサイトが人知れず実態経済を動かすエンジンを加速させ、より速く、より安く、より良いものを作りだしている。

 

カスタムメイド商品

「職人」ムーブメントと手作り嗜好の盛り上がりによって、このような特殊な品物への需要がいたるところで生まれることになった。

さらに興味深いのは、キットの組み立てにしろ、オンライン上でのクリエーターの支援にしろ、消費者には、自分が創造に手を貸したと感じる製品をより高く評価する傾向があることだ。

自分が骨を折ったものにはより高い金額を支払う。

これが、「メイカーズ・プレミアム」と呼ばれるものだ。

それは、コモディティ化に対する究極の対抗策ともいえる。

 

カスタムメイド商品の市場になればなるほど、値段が高くても受け入れられる。

顧客は熱心でその分野に精通している。

自分の欲しいものが手に入るなら、少々高い値段を払うこともいとわない。魅力的なビジネスモデルだ。

 

マーケティング

魅力的で充実したコンテンツは、一種のマーケティングだ。

それは、コミュニティ自身のマーケティングであり、コミュニティが作る製品のマーケティングでもある。

そう狙っているかどうかはわからないが、もっとも成功しているメイカーたちは、最高のマーケターでもある。

進展をかかさずブログに書き、コンスタントにツイッターでつぶやいている。

節目ふしめでかならず写真や動画を撮り、公開する。

彼らのもの作りに対する興奮は周囲に伝染し、今後発売される製品への興奮や期待が膨らむ。

 

キックスターター上でクリエーターたちが行っている「パブリックなもの作り」は、製品開発をマーケティングに変える。

クリエーターはアイデアを投稿し、完成まで頻繁に進捗状況を報告する。

支援者がコメントを送り、クリエーターがそれに応えることで、フィードバックに応じて製品が進化していく。

こうしたパブリックな意見交換の過程で資金が調達され、さらに重要なことに支援者のコミュニティが形成される。

支援者は、資金を出したからというよりも、製品の創造にひと役買っているという意識から、製品を支援している。

パブリックなもの作りはますます効果的な広告になりつつある。

販促にお金を払うのではなく、実際にはお金をもらえるのだから。

 

組織

新たな産業組織のモデルだ。

それは「ゆるやかに結び付いた小さな部分」の周辺に築かれる。

会社はより小規模に、バーチャルに、カジュアルになる。

参加者の大部分は社員ではない。

彼らは、所属意識や義務からではなく能力と必要性に従って離合集散する。

最高の人材がどこに勤務しているかは関係ない。

プロジェクトが面白ければ、そこに最高の人材が集まるのだ。

 

面白かったポイント

これからの製造業の大きな流れを解説した本です。

販売のロングテールは実現したが、製造のロングテールはこれからです。

 

3Dプリンタなど、普及フェーズに入るにはまだ時間がかかるけれど、ハンドメイドや個人のモノづくりしている人というのは確実に増えている。

個人のモノづくりをサポートするための情報、ツール、材料は充実してきている。

そして、YouTubeでモノづくりの様子を発信して多くのチャンネル登録者を獲得している。

 

自らメイカーズになることもできるし、メイカーズにツールや材料を提供するビジネスには大きなチャンスもある。

業界が進むスピードはゆっくりかもしれないけど、確実に進んでいるし、チャンスは大きい。

非常に興奮する内容だった。

 

満足感を五段階評価

☆☆☆☆☆

 

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