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『論点を研ぐ』則武 譲二

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内容

問題解決には、5つのフェーズがあることはご存じだろう。

「論点設定」

「仮説立案」

「仮説検証」

「打ち手具体化」

「打ち手実行」

の5フェーズである。

 

コア

物事がうまく進まないとき、ゼロから考え直すのではなく、核心であるコアに、いったん自分を引き戻してみるのです。

コアが明確であれば、コアの中で何を守り、何を変えていくべきかも考えやすく、ピボットも的確になるのです。

 

論点を研ぐTips その1

初回のヒアリング・ミーティングで確認すべき項目

・会社/部門/あなたのミッションは何ですか?

・何に、なぜ困っていますか?

・やりたいことは何ですか?

・当社/私に期待することは何ですか?

 

せっかくプロジェクトに取り組んでも、会社や部門に及ぼすインパクトが小さくてはあまり意味がない。

一方、会社や部門へのインパクトが大きくなりうるテーマだとしても、自身が得意でないことに無理に挑戦してしまうと、生み出すバリューは大きくならない。

つまり、「経営インパクト」と「自身が価値を出しうること」を幾つかかけ算しながら、最もバリューが大きくなる形で、主論点を据えることが肝要だ。

 

資料の指定には、得られる情報の幅を狭めてしまうという側面もある。

具体的にリクエストしすぎると、リクエストには沿わないものの重要な意味を持つ資料が提供されないまま終わってしまうこともある。

適切な幅と深さの資料を適度にもらうコツは、あえて漠然と「論点に関係していそうな資料をください」と依頼すること。

そして、「新しく作っていただく必要はありません。ありもので結構です」と付け加える。

そうすると、担当者はすでにある資料から当たりをつけ、適度に見繕った資料を出してくるものだ。

結果的に、クライアントや上長が重視している資料を手に入れることができ、彼らの思考を読み解くヒントにもなる。

 

論点を研ぐTips その3

最低限これは勉強する

・主論点について、一般的な認識のされ方

・分からない用語

・バリューチェーン(価値連鎖)とステークホルダー(利害関係者)

・収支構造

・論点に関わるトッププレーヤーの方針

・取り組みの内容

・仮説や通説と「真逆」のことを実施したり発言したりしている競合や研究者がいる場合、それらの具体的な取り組みの内容

 

帰納法とは、A、B、Cという複数の事柄の共通点を抽出して結論を得る考え方。

一方で演繹法は、A → B → Cと複数の事柄を関連付けて結論を得る考え方だ。

 

面白かったポイント

論点本としては特に目新しいところはなかった。

論点を研ぐ技法の解説は初心者向けなのかかなり丁寧な解説。

 

満足感を五段階評価

☆☆☆

 

目次

第1部 なぜ今、「論点を研ぐ」か
<戦略家に聞く 私の「論点の研ぎ方」>
日立製作所
「相対化」で「次のイノベーション」を常に追い求める
<戦略家に聞く 私の「論点の研ぎ方」>
ソニーグループ
何が「コア」で、何が「コンテキスト」なのか――
その前提から問い直し続ける
<戦略家に聞く 私の「論点の研ぎ方」>
味の素
問題解決力の源泉は「コミュニケーション」と「クリエーティビティー」
3人の戦略家との対談を終えて ~そこにある共通項とは?~

第2部 ブレークスルーを起こす「論点を研ぐ」技法
第1章 技法の全体像
第2章 ステップ①「同質化する」
第3章 ステップ②「前提を自覚する」
第4章 ステップ③「前提を問い直す」
第5章 ステップ④「核心を突く」
第6章 ステップ⑤「再構築する」

第3部 プロジェクトケースに学ぶ、技法の実践
ケース①エネルギー
EV化の囚われを打破
合成燃料の将来性予測の深みを見る
ケース②ヘルスケア
新市場への参入戦略の大転換
提携の意義を根本から問い直す
ケース③建設・エンジニアリング
新事業のトラブルにどう向き合うか?
品質向上で利益を上げる
ケース④金融
日本におけるトランザクションレンディング
ターゲットと提供価値を見誤るな

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