内容
人間の欲望というのは、「達成・快楽・意味合い・良好な人間関係・没頭」の5つからなります。
人は自分にはできないこと、なし得ないことに対して、いくらでもお金を払うのだ、ということです。
そして、自分にはできないことをしてくれる相手に対して、人は「ありがとう」という言葉をかけるのだと。
労力の割に周りが認めてくれること、が、きっとあなたに向いていること。
それが自分の強みを見つける分かりやすい方法だ。
昔の資本は筋肉でした。
肉体労働を集約できることが強かった。
それが蒸気機関の発明で追いやられて、今の資本は頭脳になった。
そして頭脳は人工知能によって効率的な仕事に追いやられて、次の資本は非効率を産業としていく嗜好になっていくのです。
VUCA
Volatility(変動性)
Uncertainty(不確実性)
Complexity(複雑性)
Ambiguity(曖昧性)
好き
ノートや画用紙に、ひたすら自分が好きなモノやコトを書き出していきます。
好きなものを掘り下げていくコツは、好きな要素をどんどん細分化していくことです。
お互いに好きなものが細かいところで重なると、それだけでその人と10年来の打ち解けた親友のように話せます。
他の人に理解されなかった「好き」を共感してもらえたときの仲良くなる力はすごいです。
さらに、自分の好きなものは、何を質問されても楽しいし、いつまでも語っていられるものです。
そして不思議なことに、自分が好きなことについて話を聞いてくれた人に対して、人は親近感を抱くようになり、ぐっと心を開けるようになります。
自分のトリセツ
トリセツに書く内容
- この会社に入ろうと思った動機につながる、最も古い記憶について
- 自分が120%頑張っちゃうこと、ときは?
- 「これだけはダメ、嫌」自分の取り扱い注意ポイントについて
強みと弱みを補完し合えるメンバーを把握できるのが、トリセツのいいところですね。
聞く側の態度も重要です。
自分のトリセツを書いたり説明したりすることは非常にセンシティブなことなので、くれぐれも批判せず、「この人はこういう人なのだ」と相手を認める姿勢をしっかり持って、話を聞いてあげてください。
それぞれが弱みを持っているなかで、いかに補完し合い、強みを活かす方法へ持っていけるか、凹凸をうまく噛み合わせて、より進化した多様なチームとして機能していけるかが、これからの時代で成功していくための鍵になります。
それぞれの持つ多様性をきちんと尊重し、受け入れていかなくてはならないのです。
チームとして理想なのは、一つの問題に対して、誰が問題発見をしても、解決するのが得意なメンバーがすぐに動けるような状況を作っておくことなのです。
価値
日本人は人と違うことが恥ずかしいことであるように教育されてきたからです。
日本は限りなく単一民族国家に近いため、人と違うことに対する理解の範囲が非常に狭い国です。
価値とは、差異×理解
要するに、人との違いも、相手の周囲に理解されなければ価値を発揮しませんが、きちんと理解できるようになれば、途端に、その違いが価値に変わるのです。
強い組織を作り上げ、最高のチームになる鍵は、それぞれの強みや好きなことを理解し、一人ひとりの違いを認め合うこと。
クリエイティブなことをするうえで重要なのは、成功するかどうか分からなくても、いかに一歩を踏み出すかです。
そして、誰かが飛び出して、失敗してしまったときにも、ちゃんと周りのメンバーが支えてくれること。
仲間を信頼してチャレンジを続けていく組織こそ、イノベーションを起こしていくのです。
最後にいきついたのが、「お互いの心遣い、配慮や共感」でした。
「人」として見られるから「心理的安全性」が生まれチャレンジが生まれる。
「人」として見られると、本来の自分でいられるから、自分の個性、好きがより出せて、結果的にクリエイティブになれる。
世界が、自分が、余裕がなくなってきても、閉じて依存先を減らすのではなく、勇気をもって、誰かとつながり、誰かの強みの一部になり続けていけたら素敵だと思います。
面白かったポイント
モチベーションというのは、自分の強みを活かして、他の人の役に立つことで湧いてくるのだと思いました。
まず、自分の強みや好きなことを知ること、そして、それを他の人と共有すること、強みや弱みを補完し合うこと。
そうすることで、お互いが認め合うことができるので、組織や社会の一員となっているという安心感が得られるのでしょう。
それがさらに新しいことに挑戦するモチベーションにもつながります。
多様な価値観やスキルを持つ人たちが、それを理解して動ける組織は強いでしょうね。
満足感を五段階評価
☆☆☆☆
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