内容
ビジネスモデル
ビジネスモデルとは、「戦略の一部でありターゲット顧客・消費者に対する提供価値を創出するためのビジネスの仕組み・構造」と捉えてみたい。
仕組み・構造が規定できれば、おのずと連動するオペレーション業務の内容が決まってくる。
戦略とは「持続的な競争優位を築き利益を最大化し続ける方策」と考えられ、そのためには、ターゲットを決めターゲットに応じた提供価値を明確化し、それを具現化するプロダクト・サービスやビジネス構造(ビジネスモデル)が必要となる。
ビジネスモデルの構造については、構造を決定するにあたり、大きくは、「提供価値を発揮する」「提供価値を拡大する」「提供価値に集中する」という3つのドライバーが存在すると考えられる。
そして、このドライバーをベースに大きくビジネスモデルを類型化すれば、①市場に合わせて提供価値を発揮するビジネスモデル、②プロダクト・テクノロジーの提供価値を高めるビジネスモデル、③提供価値に加えて儲けの仕組みを考えたビジネスモデル、④提供価値を拡大するビジネスモデル、⑤提供価値に集中するビジネスモデル、の 5つのモデルに類型化できると考える。
キャパシティ最適化
人員を最適化するためには、5つの視点が必要である。
すなわち「①見通しを立てる」「②人員の持ち方を考える」「③あるべき規模を規定する」「④余剰人員の出口戦略を立てる」「⑤仕組みを作る」の5つの視点である。
間接業務
本社間接業務とは、利益責任を持つ事業部門(プロフィットセンター)の業務遂行の管理と支援を行う業務である。
間接業務を担う部門は、経営企画、人事、総務、財務、経理、監査、広報、秘書、システム、法務などで、プロフィットセンターに対比してコストセンターとも呼ばれる(その他、R&D、物流、購買業務も間接業務に分類されることもあるが、本書では個別に取り上げ後述する)。
一言で本社間接業務といっても多岐にわたる業務が含まれるが、業務内容は大きく、①戦略・企画立案業務、②事業管理業務、③事業支援業務、④共通サービス提供業務の4カテゴリーに分類される。
まず、企画立案業務である。
全社の戦略・具体施策の企画立案や事業に対する資源配分(ヒト、カネ)の方針を定め、推進や部門間の調整を行う業務だ。
経営企画のように経営全般に関わる業務から、人事・システム・財務経理・広報・総務など個別領域の全社取組み方針や資源配分を定める業務が該当する。
次に事業管理業務であるが、事業の業務遂行状況をモニタリング・評価し、経営陣や企画担当に対して報告を行う業務である。
決算などの収支や財務状況から営業や生産などの事業活動のモニタリング・評価など、管理内容は幅広い。
また、これらの業績管理や評価のための仕組み・ルールの整備なども管理業務には含まれる。
事業支援業務は、法務・知財、システム、財務・会計・経理、人事、総務などの専門知識に基づき、事業部門や他間接部門に対し、助言、機能・サービスを提供する業務である。
そして、共通サービス提供業務は、高度な戦略判断は不要だが、様々な事業を運営するにあたって不可欠な業務を事業部門に代わって行う業務である。
経理支払い処理、給与計算、各種庶務業務、会社施設や福利厚生制度の運営管理など様々な機能・サービスを提供している。
面白かったポイント
取り扱っている範囲が広い分、中身の抽象度が高くて物足りない。
コンテンツとしてはまとまっているので、初心者が業務改革のイメージを掴むためにはいい本だと思う。
満足感を五段階評価
☆☆☆☆
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