内容
考える
一度始めてしまうと、その後にできることは、時間が経てば経つほど、どんどん限られてくるんだよ。
何を始めるかを考えるために、最も多くの時間を費やすべきだな。
もちろん、大局の判断を間違えたと思ったらできる限り早く退却する勇気と知恵も必要だ。
得意分野
何かうまくいかない壁にぶつかったときには、自分の得意とする分野で勘を取り戻し、なおかつ自信も取り戻さなければならない。
人脈の複利効果
あなたに運を運んでくるのはいつも人間であり、不運を運んでくるのも人間だ。
だから、『自分の運をコントロールするということは、他人とどのように関わるのかということ』なんだよ。
この複利計算的思考で重要なのは、『一か八か』というような不確実なことは排除して、確実に勝利できることを、こつこつと続けることなのだよ。
一度でも大きな失敗があると、そこから立ち直るのはなかなかたいへんなことだ。
五〇人の友人は、さらに五〇人の友人、つまり合計二五〇〇人、あるいはさらにその先の一二万五〇〇〇人のネットワークに直結する。
そして、あなたは、自分の身の回りにいる五〇人の親しい人間との付き合い方を工夫するだけで、一二万五〇〇〇人あるいは、そのもう一つ先にいる六二五万人を意のままに操り、自分に幸運を運ばせることができるんだよ。
武道
何か武道を真剣にやることを勧めるよ。
人間を強く誘惑するものほど、ビジネスの対象としては面白いのだが、自分がそれに誘惑されてしまっては仕方がない。
高い利益
安売りには必ず終わりがある。
価値を創造せよ。
安売りで規模を拡大するのではなく、たとえ規模が小さくとも、高い利益率こそを確保すべきなのである。
事業をスタートするときには、『まず高い利益を生み出すことが肝心』だ。
事業規模はあまり意味をなさない。
高い利益を生むビジネスであれば、事業規模は黙っていてもついてくるのだよ。
沖縄
俺のように沖縄にルーツを持つ客家は、こんなふうに考えている。
世界地図で沖縄を中心に同心円を描くと、その中に中国、朝鮮半島、日本、台湾、ベトナム、フィリピンと、東アジアの主な国がすっぽりと入る。
貸し借り
大きな借りをつくることができるということは、その人物があなたを心底信頼しているという証でもあるのだ。
大きな借りをつくった相手は、あなたの成功・不成功にそれだけ大きな影響を受けることになる。
だから、『借りをつくればつくるほど、あなたをより強く支援してくれる』。
もちろん、あなたに大きな貸しをつくってくれる人物は、成功者に違いないから、いろいろな知恵を授けてくれる。
そして、そのようにしてつくった『大きな借りを、できるだけ多くの人に小さな貸しに分割してばらまく』のだ。
結局、『投資は、自分が確実だと思うものに集中的に絞り込まなければならないが、貸しは広くばらまくことで効果が出てくる』。
志
自分の欲望を満たしたければ、まず周りの人間を幸せにしなければならない。
そして、周りの人間を幸せにしたいという気持ちが昇華したものが、これまで話してきた客家の英雄たちが抱いてきた『志』だ。
面白かったポイント
華僑の教えは好きなので、客家(はっか)の教えも非常にすんなり入ってきました。
ストーリー形式で18の金言が得られるので、読みやすい。
私にとって新しい概念は、人脈の複利の力です。
まず家族を大事にする、そして友人を大事にする。
友人の友人、そしてその友人へと幸運を運んでいけるのは、その通りだと思いました。
友人選びは重要ですが、50人の友人を作りたいと思います。
あとは、貸し借り。
数人から大きな借りを作り、多くの人に小さな貸しを作るというのは、その通りだなと思いました。
経営者として心構えを振り返ることができる本です。
満足感を五段階評価
☆☆☆☆
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