ALL for SaaS

ビジネス

『ALL for SaaS』宮田 善孝

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内容

SaaSはクラウドコンピューティングの一類型であり、ソフトウェアを提供する構成から定義付けたものである。

他方、サブスクリプションはビジネスモデルに着目し、その対価の受け取り方を定義したものである。

 

ユニットエコノミクス

ユニットエコノミクスは、ライフタイムバリュー(Life Time Value、1ユーザが利用することによりSaaS提供企業が将来受け取る対価の累積額を指す、以下LTVと表記する)と、潜在ユーザ獲得コスト(Customer Acquisition Cost、1ユーザを獲得するまでにかかったコストの総額、以下CACと表記する)という2つの側面で構成される。

数式を用いて、ユニットエコノミクスと2つの構成要素の関係を表現すると、以下のようになる。

ユニットエコノミクス=LTV÷CAC

 

ユニットエコノミクスは活用され、一般的に3倍以上であることを1つの目安に投資性向を判断している。

 

ペイバック期間

CACをAverage MRR per Customerで除することにより、CACを回収するまでの期間を算出することが可能である。

およそ半年から1年で回収することが良いとされている。

 

プロダクトマネージャー

プロダクトマネージャはアラインメントとオートノミーを維持しながら、チームを運営していくことこそが責務なのである。

ここで言うアラインメントとはクロスファンクションチームがオブジェクティブなどの 1つの方向に向かうことであり、オートノミーは様々なバックグラウンドや役割を持ったメンバーに指示するのではなく、各自の自主性を尊重することを指す。

 

不具合

優先度 =重要度 ×頻度及び対象ユーザ数 ×回避方法の有無

 

プライシング

支払う意思

Willingness to pay

WTPを意訳すると、「潜在ユーザに SaaSの価値を感じてもらい、ビジネスパートナーとして選んでもらえる価格」

 

価格弾力性

価格弾力性が1以上であれば、潜在ユーザは価格に対して敏感であり、逆に1以下であれば高価格への受容性が高いことになる。

 

事業計画のチェックポイント

1.シミュレーションにおける集計ミスの有無確認

2. MRRと費用の妥当性

3.プライシング、販売戦略との整合性

 

面白かったポイント

SaaSについてここまでまとめられているものはないと思う。

目次として活用できる。

 

全ての領域を扱おうとすると一つひとつのテーマが概要レベルになってしまうのはしょうがない。

各テーマの詳細はそれぞれ専門書を読むのがいいと思う。

実際のSaaS業務を説明しようとすると分量はこれの数倍では収まらない。

 

満足感を五段階評価

☆☆☆☆

 

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