速読は前から気になっていたので、わかりやすいと友人にすすめられたのが、『世界一わかりやすい「速読」の教科書』です。
本の内容
速読というと、1分間に〇〇文字読めるとか、写真を見るようにページをめくる、というように、「速く読む」ことばかりに注目が集まります。
しかし、速読の技術で一番大切で、一番むずかしいのは、やはり「速く理解する」こと。
まさに、これまで抱いていた速読の違和感をついています。
ドイツの哲学者オズワルトによると、成功者に共通していることは2つあるそうです。
ひとつは「プラス思考である」こと。
もうひとつは「読書家である」こと。
多くの成功した人たちが、
「成功するためには、とにかく本を読むことが大事だ」
と言っています。
成功の条件を凝縮したらこうなりますね。
読書ほど、格安の自己投資はない!
何といっても、本は”宝の山”。
血のにじむような努力、試行錯誤の末、「実際に試して効果のあったもの」「重要なので、ぜひ人に伝えたいこと」が詰まっています。
そのノウハウを知っていれば、失敗するリスクは最小限に抑えられます。
本は、いちばん身近で頼れる”人生の師”
まさに本を読む理由はこれです。
本には先人の知識と経験が詰まっています。
成功を手に入れる方法は、時代や環境など様々な条件によって変わってきますが、失敗するリスクを最小限に抑える方法を学ぶことが非常に大切です。
失敗から学ぶというのは、とても大切なことですが、あらかじめ知識やノウハウを知っていたら防げる失敗はやるべきではありません。
人生は短いので、余計なお金と時間を無駄にすることが無いようにするために、読書は非常に有効な手段だと思います。
本は、著者と会話するように読む
「著者はどういう人なんだろう?」
「なぜ、この本を書いたのか?訴えたいことは何か?」
「自分に伝えたいこと、教えたいことは何?」
そう問いかけながら読み進める。
そうすることで、著者の考え方により深く触れることができる。
さらに、対話を繰り返すことが思考の訓練となり、より深く、広く「考える力」が身につくのです。
読書を知識を受け取るだけの受け身ではなく、著者と対話するというのが、思考力を高めるのはその通りだと思います。
本の内容のすべてを鵜呑みにせず、本当にそうなのか?という疑問や自分だったらこうする、など考えながら読むのはいい訓練になると思います。
読書は、頭をよくする脳によい習慣です。
人間の脳細胞は、1000億個あるとされています。これは、だれでも、みんな同じです。
では、なぜ人によって脳の働きに差があるのか?
問題となるのは、脳細胞同士のネットワークです。
この脳細胞ネットワークは、
- 「もっと知りたい!」と何事にも前向きに興味をもつこと
- 繰り返し考えること
で、よりいっそう発達していきます。
それは、いくつになっても変わりません。
そもそも読書をする人は、新しい知識を得たいという好奇心を持っている人なので、すでに脳細胞ネットワークが発達している人かもしれません。
そういう人が、どんどん読書すれば、さらに脳細胞ネットワークが張り巡らされていき、読書する人としない人の差がどんどん広がっていきそうです。
ビジネスマンにとっての読書は、アスリートのトレーニングと同じことです。
一流のビジネスマンになればなるほど、多くの本を読み、日々その技量を磨いているのです。
忙しいからトレーニングできない、トレーニングできないからますます忙しい、という負のスパイラルになりそうですね。
速読で大切なことは、
スピード + 理解 + 記憶 です。
読書の目的は、「本を読むこと」ではなく、「情報を得て、それを知識にすること」
読書は、インプットとアウトプットがセットになって効果があります。
忘れがちですが。
知能の高い人は、
1.音声を速くしても、聞き取ることができる
2.聴き取るだけでなく、耳から入った高速音声を、脳の中で高速で処理し、理解できる
高速音声を聴くことで、脳の回転スピードが上がり、知能を高めることができるらしいです。
1字1字を丁寧に理解していく本の読み方というのは、論理や分析の脳である「左脳」の働きを中心に行われてきました。
ところがスピードが加速し、4倍速以上になると、左脳ではスピードに対応できなくなります。
そこで、左脳の代わりに中心になって働きはじめるのが、イメージの脳といわれる右脳です。
高速で聴くことが、右脳を刺激し、創造力を高め、集中力がつき、先を見通す力がつくらしいです。
他にも、
- 本は、最初から最後まで読み通さなければならない
- 黙読せずに、音読する
- わからないところは、読むスピードを落とさずどんどん読み飛ばす
- 読む前に、本を読む目的を明確にする
- 大事な情報な、本全体の20%
- 本を読む時間の締め切りを決める
- 本を読む前に、全体像をつかむ
- 価値のあるところはきちんと読み、価値がないところは読み飛ばす
- 良書を読むことが、もっとも高いリターンのある読書法
- アンダーラインを引く、付箋を貼る、角を折る、本はどんどん汚す
- 思いついたアイデアは、余白に書き込め
など、読書のテクニックが解説されています。
面白かったポイント
よくありがちな「目を鍛える」というような速読法ではなく、高速音声を聞きながら速読する方法は、新鮮で自分に合っていそうな方法です。
脳力アップ効果というのはすぐには実感できませんが、あまり遅い音声を聴くとイライラしてしまいますので、高速音声は効率的で良い勉強方法です。
世の中にもっと高速音声コンテンツが増えるとうれしいですね。
読書の常識では、「わからないことは、前に進め!のサイン」や読書の目的を明確にすることなど、いろんな読書術で言われていることですが、復習になりました。
満足感を5段階評価
☆☆☆
目次
Part1 「デキル人」はみな読書家である
「速読」を始めるその前に。本から得た“エッセンス”をどうやって自分の栄養とし、どうビジネスや日常生活で生かせばいいのかをお教えしていきます。
Part2 「速読耳」がなぜ、脳にいいのか?
この章では、「速読耳トレーニング」がどんな仕組みで、あなたの脳にどんな革命を起こすかを紹介します。
このプログラムが「速読」に効くだけでなく、あなたの人生にどれだけ「いいこと」を起こすかを実感できるはずです。
Part3 たった1日15分聴くだけで、本を読む速さが10倍になる!
この章では実際に、付録の『「速読」高速音声CD』を使って「速読耳トレーニング」を行ないます。
1日15分で7日間。トレーニングを終えたあなたの脳は、まるで“別人”のようになっているでしょう。
Part4 最小の時間で、最大の情報を得る!「頭のいい人」の新・読書法
この章では、短い時間で、驚くほど効率的な読み方を具体的にお教えします。