トレンドラインはFXチャートの流れを捉える重要ツール
トレンドとは?
- 上昇トレンドとは、前の高値を更新すること
- 下落トレンドとは、前の安値を更新すること
ラインには、2種類あります。
- ライン(水平線)
- トレンドライン(斜め線)
チャートの中の上昇、下降の大きな流れがトレンドというものです。
トレンドラインは、トレンドに沿って引いたラインのことで、基本的には自分で引くものです。
トレンドラインは自分で引く必要があるため、100人いれば100通りの引き方があります。
トレンドラインは上昇トレンドの時は安値と安値を結び、下降トレンドの時は高値と高値を結びます。
これは、時間経過に対する価格の変化度合いを示します。
つまり、トレンドラインの傾きはレートの上昇や下落の速度を表しています。
トレンドラインはあくまで期間ごと(日、週、月)の相場の流れを大きく捉えるものと考えて使用するのが良いと思います。
中長期の相場の流れを読むためのチャートです。
トレンドラインの基礎知識
トレンドラインで為替レートの方向性を見ます。
時間の経過によって、どれだけ為替レートが変化したのかが分かります。
ラインの角度を見ることによって、トレンドの勢いが分かります。
トレンドラインには、サポートラインとレジスタンスラインの2種類があります。
サポートライン(下値支持線)
サポートラインは、下値支持線といって安値と安値を結んだラインです。
下落が止まる可能性が高いラインです。
「前につけた安値」の水準を支持線(サポート)と呼びます。
支持線を割り込んだ(ブレイク)ら「売る力」が勝ったことになります。
また、ブレイクした後の過去のサポートライン(支持線)がレジスタンス(抵抗線)になったりします。
レジスタンスライン(上値抵抗線)
レジスタンスラインは、上値抵抗線といって高値と高値を結んだラインです。
上昇が止まる可能性が高いラインです。
レジスタンスラインを打ち破ったら(ブレイクしたら)「買う力」が勝ったことになります。
その力は、その先さらに上昇していく上でもプラスになる可能性を示しています。
「前につけた高値」というのは、そこまで為替レートが上昇したら下落に転じたポイントを示します。
つまり、その地点にはそれまでの上昇に抵抗し、阻止する力が存在したということです。
この過去につけた高値の水準はレジスタンス(抵抗)と呼ばれます。
為替レートがトレンドラインに接すれば接するほどトレンドラインの信頼性が上がります。
それは、チャートを見ている多くのトレーダーが意識しているラインになるからです。
そのため、ライン近辺の為替レートは、多くのトレーダーによる売買が起こりやすいポイントになります。
ラインは、直近のラインを重視します。
過去のラインが意識されることもあります。
ブレイクアウトとは、為替レートがトレンドラインを突破したことをいいます。
均衡は永遠には続きません。
ラインのブレイクアウト後、サポートラインがレジスタンスラインになり、レジスタンスラインがサポートラインになることがあります。
このことをサポレジ転換といいます。
これは、押し目買いや戻り売りを仕掛ける重要な根拠の一つとして使えるので、ぜひ覚えておきましょう。
ラインの引き方
「サポートとレジスタンスのラインの引き方としては突出した高値または安値を結ぶのではなく、むしろ揉み合いの状況を呈しているゾーンの外縁部を通るように引く方がより正確です。
日足チャートにおいて上方へのブレイクアウトをとらえるタイミングとしては、週足チャートにおいて新たなトレンドができつつあることが示唆されたときが最適です」
(書籍「投資苑」より)
ラインを引くということは、チャートに目印を入れるということです。
意識されやすい為替レートを見つけるための目印になります。
しかし、ラインはあくまでも目印です。
意識されているレートではあるけれど、必ずそのラインのレートで動くとは限りません。
ラインを引くポイントは、ライン近辺のレートが過去にどれだけトレーダーによって意識されているかということです。
そのレートは、まったく同じレートということはなく、ある程度の幅があるものです。
あくまでトレンドラインは、自分で引くものです。
これといった引き方があるわけではなく、100人いれば、100通りのラインの引き方があります。
とにかくトレンドラインを引きまくって分析することが大切で、数をこなすことでチャートを読む感覚がつかめるようになります。
トレンドラインから見るFX売買のポイント
- 為替レートがレジスタンスラインを突破したら上昇トレンドのサイン
- 為替レートがサポートラインを割込んだら下落トレンドのサイン
上昇トレンドの場合
為替レートがいったん下げに転じた時に、どこで下げ止まるかを見極めることが重要になります。
以下の2つの展開を判断することが重要です。
ケース1
下落している為替レートがサポートラインより上か、サポートラインの近辺で反転する動きの場合、次の判断するポイントは「前につけた高値」を抜けるかどうかになります。
ここを抜ければ上昇トレンド継続と判断することができます。
ケース2
下落している為替レートがサポートラインを下回った場合、次の判断するポイントは「前につけた安値」をより上で下げ止まるかどうかになります。
ここを下回れば上昇トレンドが反転した可能性が出てきます。
下落トレンドの場合
為替レートがいったんは上昇しても、どこで上げ止まるか、頭打ちになるかを見極めることが重要になります。
ケース1
上昇している為替レートがレジスタンスラインより下か、レジスタンスラインの近辺で反転する動きの場合、次の判断するポイントは「前につけた安値」を抜けるかどうかになります。
ここを抜ければ下落トレンド継続と判断することができます。
ケース2
下落している為替レートがレジスタンスラインを上回った場合、次の判断するポイントは「前につけた高値」をより下で頭打ちになるかどうかになります。
ここを上回れば下落トレンドが上昇トレンドに反転した可能性が出てきます。
押し目買いと戻り売り
押し目買いとは、上昇した為替レートがいったん下がり、前の安値を下回らないで再上昇した(押しを入れた)ところを狙うものです。
上昇トレンドが崩れていないことが前提です。
継続中のトレンドに途中から乗るのに役立つシグナルになります。
押し目買いをした後は「前につけた高値を抜けるかどうか」が次の注目点になります。
これをクリアすればトレンド継続のシグナルなのでそのまま買い持ちを継続します。
前の高値を抜けないようなら、そこでいったん手仕舞うという売買シナリオが考えられます。
一方、下落トレンドの場合は、いったん為替レートが上昇しても上値が前の高値に及ばず、また下落に転じたところが戻り売りのシグナルです。
このように、トレンドラインを使ってトレンドに乗れたときは大きく利益を得ることができるのが強みですが、ダマシサインが多く、売買サインとしては信頼性が低いですね。
トレンドラインは中長期の相場の流れを読むチャートして活用し、売買サインは別のテクニカルチャートを使用するのが良いかと思います。
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