為替レートの動きを読む2つの手法として、
- テクニカル分析
- ファンダメンタルズ分析
があるとご紹介しました。
ファンダメンタルズ分析とは、経済や政治の状態が為替レートに与える影響を分析する手法です。
テクニカル分析のように短期的な為替レートの動きを予測するのではなく、ファンダメンタルズ分析は中長期的なトレンドを読む手法になります。
為替レートに影響を及ぼす経済指標
注目するべき指標は
- 景気
- 金融政策
- 金利
になります。
雇用統計
為替レートを動かすのは、主に経済大国のアメリカの経済動向になります。
アメリカの重要な経済指標は、雇用統計です。
アメリカの雇用統計は、毎月第1金曜日の日本時間22時30分に発表されます。
雇用統計と為替レートの関係は、
雇用が改善する → 失業者が少なくなる → 消費が拡大する → 景気が回復 → ドル買い
というシナリオが想定されます。
GDP
GDPはその国が生み出す付加価値の総額です。
小売売上高
個人消費の動向を見ます。
GDPのうち6~7割が個人消費なので、小売売上高は重要な指標になります。
政策金利
各国の中央銀行が設定する短期金利も為替レートに影響を与える重要な指標です。
金利が上がれば利息を求める人に債権が買われ価格が上昇
金利が下がれば債券価格も下落
政策金利は、アメリカは6週間に一度、ユーロは毎月上旬に発表されます。
貿易収支
貿易収支も重要な指標です。
日本は輸出で米ドルを取得し、米ドルを売って円に戻す必要があります。
つまり、円を買うので円高要因になります。
貿易収支は為替の実需の部分になりますが、為替取引に占める割合が高くないためレートへの影響度合いはそこまで高くありません。
物価
物価も為替レートに影響します。
物価の上昇 = 円安
物価の下落 = 円高
ビッグマック指数とも呼ばれます。
ビッグマック指数は、世界中で売られているマクドナルドのビッグマックの価格を比較して、適正な為替レートを算出しようというものです。
例えば、マクドナルドのビッグマックがアメリカで5ドル、日本で500円で販売されていたとします。
この場合、1ドルが100円が適正レートであると考えられます。
日本の物価が上昇して、ビッグマックが1,000円になったとします。
この場合は、1000円÷5ドルで、1ドル200円が適正レート、つまり円安になるということです。
ビッグマック指数から算出した為替レートは厳密ではありませんが、景気が良くなり物価が上昇すると円安傾向に、景気が悪くデフレになると円高傾向になります。
日本の物価の指数は、消費者物価指数で確認します。
総務省が毎月発表します。
経済指標に基づくFXトレード
為替レートに影響を与える主要なファンダメンタルズ指標をリスト化し、指標が発表されるスケジュールを把握することが大切です。
アメリカの経済指標の発表は22時半(夏時間21時半)に集中します。
経済指標の予想はだれにもできません。
そのため、指標発表前後の取引はどうするのか?
経済指標発表前後はトレードしないことが一番安全です。
事前にポジションを清算しておきましょう。
指標発表後は為替レートが乱高下します。
乱高下が落ち着いてトレンドの方向性を確認してから、市場に参入することをおすすめします。
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