動画マーケティングの可能性
ここ数年、動画マーケティングが注目されています。
店舗やフリーランス、個人事業主、中小企業、副業といったスモールビジネスのプロモーション方法は、これまで文字と写真が主流でしたが、これからは動画の時代です。
これまでは、文章のツイッターや写真のインスタグラム、文字と写真で表現するWebサイトやブログが主なプロモーション方法です。
これからは、動画でYoutubeとインスタのストーリーズに力を入れていくべきです。
動画のメリットは、やはり情報量の多さです。
文章 < 写真 < 動画 の順に情報量が増えます。
1分間の動画が伝える情報量は180万語、3,600のWebページに相当すると言われています。
また、
- 動画を利用すると商品への理解が74%高まる
- 動画を見た後の方が、商品の購入率が64%アップ
といった、調査結果も報告されています。
文章でいくら商品の説明をしてもイメージしてもらうことが難しいです。
写真でも本当に商品の使い勝手は伝わりません。
しかし、動画は文字や写真に比べて情報量が圧倒的です。
また、お客さんもいちいち長い文字を読む時間もありません。
動画なら短い時間で直感的に商品を理解してもらうことができます。
動画コンテンツは、国境を越えて、多くの人に情報を届けることもできるのです。
新聞、雑誌、テレビの順にメディアの影響力が大きく、プロモーションの効果が高くなることは納得できると思います。
動画制作のコストや難易度が下がってきている
これまで、スモールビジネスの動画制作となると、業者に発注する形になり、コストも時間もかかるのが現状でした。
また、動画はセンスが問われるので、作りたい動画のイメージを伝えるのが難しく、変更も簡単ではありません。
しかし、今の時代はスマホで動画を撮影して、スマホで動画を編集し、スマホから簡単にYoutubeにアップできます。
個人やショップでも動画を制作し、情報を発信することができます。
動画制作の敷居が低くなってきている時に、いち早くスモールビジネスのプロモーションに動画を取り入れ、他の競合と差別化しましょう。
動画広告の市場規模
企業も動画広告に力を入れ始めています。
サイバーエージェントが発表したデータでは、2018年の動画広告市場は、1,843億円で前年比で134%になる見込みです。
2024年まで右肩上がりで動画広告市場が伸びていくと見込まれています。
注目すべきは、グラフの中の緑で示されたスマートフォンの割合です。
動画広告は、ほぼスマホで見られると考えていいでしょう。
動画の種類
このようにスマホで動画を見る視聴者数が右肩上がりになっていて、また動画を制作するためのハードルが低くなっています。
そして、動画で伝える情報量が多いので、ショップへの集客や販売に効果があります。
動画をやらない理由はありません。
では、ショップはどのような動画を制作すればいいのでしょうか?
たとえば、ネットショップが制作する動画の種類として、
- ショップの説明
- 自分は何のために仕事しているのかなど、オーナーの想い
- 商品を手に取り、特徴や使用例の紹介
- 専門家としての知識や技術、ノウハウをシリーズ化
- 日常業務をコンテンツ化
- お客様の声や体験談
- ライブ配信
などが考えられます。
商品やショップの紹介動画は、いくらかっこいい映像を制作したとしてもほとんど見てくれません。
CMって飛ばして見ますよね?
ブランディングするためにかっこいい映像を求めたくなる気持ちは分かりますが、自己満足に過ぎません。
ユーザが視聴する動画は、主に個人を前面に出したエンタメ動画とユーザ向けハウツー動画です。
ウケる動画のパターンとしては、
- ユーチューバーみたいに個人を売り出す
- 役に立つノウハウ
があります。
個人を前面に出して販売する方法として、ジャパネットたかた方式が最強です。
ユーチューバーの商品レビューも非常にうまいのでとても参考になると思います。
また、仕入れの様子や商品制作の様子を発信すると信頼性もアップするでしょう。
動画を通じて、人と人との距離を縮める効果があるので、視聴者にとって身近な存在になるでしょう。
ただ、ブランディング的にオーナーが前面に出るべきかどうかはよく検討しなければなりません。
もう一つは、ノウハウ系の発信です。
たとえば、女性向けのファッションを販売しているなら、コーディネートの方法やメイクの方法など、見る人にとって役に立つ価値のある動画です。
ノウハウ系の動画の場合は、情報を出せば出すほど信頼性がアップします。
また、繰り返し見られるので、お客様との接触時間が長くなり、あなたのブランドに親近感が沸くので、メリットはかなり多いです。
集客→販売→ファン化
- ハウツー動画で役に立つ情報を発信し、シェアしてもらい認知度をアップ
- ショップオーナーの顔を出して商品を説明することで、よりショップと商品の理解を深める
- 商品開発秘話やお客様の体験談でショップの信頼性アップ、ファンになってもらう
という流れを動画を活用して作り、売上アップにつながることができます。
TV広告とは違い、
- どの動画が再生数が多かったのか、
- どれくらいの時間見られていたのか
- どれくらいの視聴者がショップに訪問してくれたのか
などの数字を見ることができます。
このデータを分析することによって、動画の改善し、よりお客さんが求める動画を制作することができます。
このデータは、あなたしか持っていない貴重な資産となるでしょう。
大事なのは動画の蓄積
動画チャンネルを運用するポイントは、継続することです。
継続してアップすることで、動画が蓄積されていきます。
蓄積された動画が資産へと変わります。
アップした動画はYoutubeに蓄積されていきます。
蓄積されていく毎に、どんどん視聴者数は増えていくのです。
その理由としては、動画の蓄積数が増えていくと、検索されやすくなります。
検索結果に表示される回数も増えるので、チャンネル全体でアクセス数が増えていきます。
もうひとつは、チリも積もれば山となります。
動画の数が増えれば増えるほど、チャンネル全体の価値が一気に上がるのです。
たとえば、ラーメン店の紹介動画を1本アップしても、その動画自体ではあまり価値がないかもしれません。
しかし、ある地域に限定してコツコツとラーメン店の動画をアップしたらどうでしょう。
そのチャンネルが地域のラーメン店のデータベースになり、価値が一気に上がることになるのです。
ニッチな動画でもコツコツアップし、あなたのチャンネルがある範囲で網羅されていれば価値のあるチャンネルとみなされるのです。
2、3本動画をアップして、結果が出ないからやめるというのは、非常にもったいないことなのです。
たしかに、最初は結果が出ないと理解し、継続して取り組むことが大切なのです。
ハウツー動画を制作するポイント
視聴者を定義する
誰に向けた動画なのか、明確に定義しましょう。
得意分野を明確にする
何が専門分野でどういった経験があるのか明確にします。
トピックはニッチでもいい、視聴者は世界中にいます。
すべてを完璧に知る必要はありません。
分からない分野があれば、専門家とコラボするといいでしょう。
視聴者からの質問を調べたり、一緒に学ぶことも楽しいコンテンツになります。
しっかりリサーチし、正確な内容を伝えましょう。
情熱を注いでいる分野であることが大切です。
動画の構成を練ります
動画の構成パターンや話し方、絵や漫画を使って説明するスタイルなどを決めます。
動画構成をパターン化させ、一貫性があることも重要です。
形式は、学習コンテンツや話題のニュース、QAなど無限にあります。
表現方法も、講義形式やアニメーションなどでいろいろあります。
動画を探しやすくします
ハウツー動画はシリーズ化しやすいです。
タイトルに番号をつけたり、トピックや動画形式、レベル別などで関連動画は再生リストにしましょう。
魅力的な動画コンテンツの作り方
単独作品もいいですが、シリーズ作品がおススメです。
単独作品の場合、ヒットすると短期的にはアクセスが急増しますが、勢いが持続しません。
すぐに元通りのアクセス数になってしまいます。
長期的なアクセス数を増やすには、繰り返し使えるアイデアが必要です。
シリーズ作品は、何度も見てくれるファンを増やすのに効果的です。
視聴者はシェアしてくれますか?
信頼できる人の口コミには絶大な影響力があります。
友人に見せたくなる動画を作ること
大切なことです。
どんな動画ならシェアしてくれると思いますか?
人気のトピックや笑える、感動できる、役に立つものです。
視聴者に語りかけ、巻き込みましょう
Youtubeは、大きなコミュニティを持つSNSです。
カメラを通して、視聴者に直接語りかけましょう。
普段は語りかけなくても、たまにみんなのコメントや質問に答えるライブ配信を行ってもいいでしょう。
こうすることによって、視聴者とのつながりを強めています。
たとえば、2つの作品を並べて、どっちが良い?と語りかけてみたり。
コメントやSNSで視聴者の声を聴き、商品づくりに取り入れたりすると、熱心なファンを増やすことにもつながります。
アイデアを出してくれた視聴者を紹介すると、視聴者は参加者になって、ブランドへの愛着がぐっと増します。
一貫性が欠かせない
人気の動画シリーズにするには、一貫性は欠かせません。
一口に一貫性といっても、切り口は様々です。
たとえば、スケジュールです。
決まった曜日に公開することで、視聴者の生活サイクルに組み込むことです。
古いですが、テレビドラマの月9みたいなものですね。
他には、キャラクターです。
キャラクターの見た目、服装などを統一することも一貫性です。
あとは、動画の構成です。
オープニングや構成、キャッチフレーズなどです。
ターゲットを絞る
最初は、とにかく多くの人に見てもらいたいと思うものです。
しかし、視聴者層を絞り込むことの方が効果的なことが多いのです。
何かに情熱を持っている人をターゲットにするとよいでしょう。
視聴者のターゲットが明確なほど、つかむ力が強くなります。
作りたいジャンルの動画を検索してみてください。
同じようなジャンルのコンテンツはありますか?
なければ、あなたの動画がそのジャンルの中で一番になれるかもしれません。
継続的に動画を制作し続けれらるか?
そのコンテンツを作り続けられますか?
人気のチャンネルにするには、時間がかかります。
人気になっているチャンネルの理由の一つには、継続性があります。
動画のアイデアや予算、時間の確保、モチベーションが、継続できるのか考えましょう。
いかにラクに撮影できるか、ラクに編集できるか、効率化を追求し続けましょう。
その前に、まず自分が楽しめることが大切で、ユーザーはその次です。
情熱は映像からでも伝わるものです。
初めてみる人でも分かりやすいか
視聴者はどの動画から見てくれるのかは分かりませんし、あなたのチャンネルを知っているとも限りません。
新しい人がどの動画を見ても、理解できるような構成を考えてください。
説明欄に動画リストとリンクを貼っておくのもいいでしょう。