内容
見える化
最も多い依頼は「自分の会社のビジネスモデルを一度図解して、可視化してもらえないか」というものだ。
特に大企業になると、事業の数が多い分、自社がどのようなビジネスモデルで運営され、どこに課題があり、どこに新たなビジネスチャンスがあるのかを、しっかり把握できている人は少ない。
経営陣からも、「整理してもらって自社のサービスの強み、弱みがよくわかった」という感想をよくもらう。
「見える化」するだけで、たいていの問題は解決するのだ。
ビジネスモデルの共通点
・「逆説の構造」がある
・「八方よし」になっている
・「儲けの仕組み」が成立している
の 3つだ。
逆説の構造
最も重要なルールが「逆説の構造」だ。
この構造があるかどうかで、ビジネスモデルの新しさ、つまり「創造性」があるかが決まる。
「逆説の構造」とは僕の造語だが、そのビジネスにおいて「何が創造的なのか?」を考えるためのフレームワークのことをいう。
このフレームワークは、
①起点から定説をとらえて、
②逆説を生み出し、
③起点と逆説を組み合わせる、
という構造になっている。
生き残るビジネスモデル
「Social(ソーシャル)」「Business(ビジネス)」「Creative(クリエイティブ)」の3つの円が重なる真ん中の事例こそ、これからの時代に生き残るビジネスモデルだ。
・ソーシャルの「社会性があるか?」の問いには、「八方よし」を考える
・ビジネスの「経済合理性があるか?」の問いには、「ビジネスモデル儲けの仕組み」を考える
・クリエイティブの「創造性があるか?」の問いには、「逆説の構造」を考える
極論してしまえば、企業活動におけるビジネスの根幹は、「集めたお金を資産に変換する」というポイントに集約される。
その結果、顧客に価値を提供することができる。
価値を提供することによって、売上があがり、利益が出て、継続的に活動できるのだ。
ファクタリング
一般的に、ファクタリングには書類の審査がある。
売掛金を買い取る際のリスクをなるべく正確に判断したいからだ。
実は、これがとても面倒で、書類の提出などに手間がかかる。
しかし、 Fundboxには書類審査が一切ない。
オンライン会計ソフトウェアとの連動を必須にすることで、審査レスを可能にしている。
ここから企業の会計データを読み込み、自動的にリスクを算出、リスクフィーとして手数料を上乗せしているのだ。
面白かったポイント
3×3のフォーマットは発明ですね。
逆説の構造は勉強になりました。
満足感を五段階評価
☆☆☆
目次
●序章 「ビジネスモデル2.0」とは何か? 「逆説の構造」のモデルが勝ち残る時代
●第1章 モノ 新たな「コアバリュー」を提供する
Spacious 開店前のレストランがコワーキングスペースに
セイコーマート セブン-イレブンも圧倒する地域密着型コンビニ
ライザップ 「結果にコミット」を支える徹底した仕組み化
●第2章 カネ 新たな「お金の流れ」をつくる
タイムバンク 「時は金なり」を実現。時間を売買できるマーケットプレイス
CASH 写真を撮るだけで、持ち物をすぐ「現金化」できる
ポリポリ 市民と政治家のコミュニケーションを促すアプリ
●第3章 情報 新たな「テクノロジー」を使う
ZOZOSUIT ZOZOが仕掛ける「採寸用ボディースーツ」
Amazon Go シアトルにAmazonが出店した「無人コンビニ」
芝麻信用 人脈や素行など「個人の信用」を点数化する仕組み
●第4章 ヒト 新たな「ステークホルダー」を巻き込む
ポプテピピック ファンの間で熱狂的な人気を誇る「クソアニメ」
WeLive 「WeWork」(シェアオフィス)に続く、コミュニティ重視の居住スタイル
Humanium 違法な銃がおしゃれな時計や自転車に変わる