内容
デザイン
「デザインはわがまま→思いやり」
「アイデアとは既存の要素の新しい組合せ以外の何ものでもない」
普段の生活で積み重なった記憶を引っ張り出し、組み合わせるだけでも新しいアイデアがたちどころに誕生する。
アイデアは企画の素
下らないことでも何でも、全部紙に書いてみてください。
こうなったらいいよなあ、と自分勝手に始めてください。
あまり外聞を気にせず、わがままに解放してあげてください。
メモるその意義は、手を動かすこと。一度手を動かしておくと、いざというとき意外に思い出します。
メモすることの効用は、頭の中にあるものを外に出す作業をすることにある。
既存のアイデアはたくさん知っていた方が有利。
アイデアや企画につながる頭の使い方は、拡げて絞って、また拡げて絞る。
拡げる時には奔放に、絞る時はシンプルに。
アイデア出しの時点では数が勝負。
アイデアって不思議なもので、出れば出るほどまたさらに出ます。
アイデアを書き殴っている時がそうですが、およそ知的作業は「芋づる式」になります。
整理していくうちに思いつく、頭が動き出す。
展開するときは拡げて拡げて拡げるのが大事。ちょっとの違いを大切にしてやってください。
行きつ戻りつの試行錯誤がない企画もまたパワーがない。
何より大事なのは、とにかくアウトプットし続けること。
自分が生み出したアイデアをノートに書いていく、それだけ。
ミソは通し番号を振ること、その通し番号とマラソンをスタートした日からの通算日とのギャップを計算していくこと。
今日1日で5つのアイデアを思い付いたなら「+4」
アイデアを記録しておくクセがつくと、自分のアイデアを人に話すようになります。
思いついたアイデアは、誰かに話しましょう。
企画
企画とは予算と準備と時間さえあれば、実施できる目処が立つ計画のこと。
一つの企画が新しいアイデアばかりで構成されている必要もない。
企画書は1枚にまとめられるようにしておきましょう。
「5W1H」のフォーマットはアイデアを企画に落とすための考具。
企画には必ずタイトルをつけるようにしてください。
その一言で、企画の理解度がググッと高まります。少ない分量で大量の情報を届けられることもある。
「絵にならないもの」は企画として成立しません。
できるだけ細かく細かく、丁寧に想像してみてください。
ビジュアライズは企画化作業の奥義。
取材
人の話を聞くことのもう一つの効能は、他の誰かの生活をほんのヒトコマですが共有できることにあります。
あなたが臨時の「新聞記者」になってしまうことです。
課題解決のヒントを求めて現場に行くことです。そして取材してください。
取材のコツは「分解してしまうこと」。
まとめられた表現は、一見分かりやすいのですが、その反面表層的になってしまいます。
また分解してしまった方が、取り扱いできる要素の数が増えることになります。
考具
カラーバスは、注目する視点をいつもと違うジャンルで絞ると発見の幅が広がることを教えてくれる考具。
色の次は、形状、位置、音。場所によって応用もできます。デパートでやってみるのも面白い。
オズボーンのチェックリスト
転用したら?現在のままでの新しい使い道は?
応用したら?似たものはないか?真似はできないか?
変更したら?意味、色、動きや臭い、形を変えたらどうなる?
拡大したら?大きくする、長くする、頻度を増やす、時間を延ばすとどうなる?
縮小したら?小さくする、短くする、軽くする、圧縮する、短時間にするとどうなる?
代用したら?代わりになる人や物は?材料、場所を代えられないか?
置換したら?入れ替えたら、順番を変えたらどうなる?
逆転したら?逆さまにしたら、上下左右・役割を反対にしたら?
結合したら?合体、混ぜる、合わせたらどうなる?
面白かったポイント
既知の考具が多かったですが、マンダラートは初めて知りました。
マインドマップは使いますが、アイデア数の制約を設けることによって無理やりにでも書くというのは重要なポイントです。
多くのアイデア術やメモ術でも言われていますが、手で書く、多くの量を書くというのは普遍的ですね。
意外に紹介されている考具はシンプルですぐ実践できるものが多いです。
複雑なメソッドに飛びつくより一般的な道具を使いこなすことがアイデアを長く出し続けるコツだと理解しました。
満足感を五段階評価
☆☆☆☆
目次
序章 広告でも最初は「ただの人」。今からでも全く遅くない!
第一章 「アイデア」「企画」を考えるとは、何をすることなんだろうか?
●アイデアと企画は、[WHAT]と[HOW]で成り立っている
●アイデア・企画を考える順番を知っておく
●アイデアとは