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『「数字」が読めると本当に儲かるんですか?』古屋悟司

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内容

儲けパワー

限界利益-固定費=営業利益(本業の利益)

限界利益額:売上額-変動費の額

 

儲けパワーを専門用語で言うと、『限界利益率』と呼びます。

さきほど計算した、限界利益額を比率にしたものです。

限界利益率が高ければ高いほど、儲けパワーがあると思ってください。

 

値上げ

「値上げをしてお客さんが入れ替わるまでは、我慢です」

 

デフレ傾向の強い経済環境において、高価格なプライシングは「黙っていては」手に入りません。

「いつか高価格になるといいな」と願っているだけでは、ライバルに引きずられて値下げ地獄にハマってしまうだけです。

高価格を実現している商売人は、あらかじめ「高価格にする!」と決めています。

 

人を雇うべきかどうかを決める前に

①業務を効率化して今の人数でできないだろうか?

②雇わずに外注することはできないだろうか?

③雇った場合、給与を支払っても資金繰りは大丈夫か?

 

利益計画

①月間の「ほしい利益額」を決める

②月間の「固定費」を決める

③月間の「平均の限界利益率」を決める

④公式にあてはめる

⑤最終的に、「必要な売上」が算出できる

 

公式は、次のようになります。

(ほしい利益額+月間固定費)÷平均限界利益率=利益達成に必要な売上

 

仮に、「月間のほしい利益額」が100万円、「月間の固定費」が100万円、「月間の平均限界利益率」が30%だとします。

それをもとに実際に計算をしてみましょう。

ほしい利益額:100万円

月間固定費:100万円

平均限界利益率:30%

利益達成に必要な売上:666万6666.7円(小数点第2位を四捨五入)

 

とくに「小さな会社が生き残るには?」と考えるならば、「③今よりも価格を上げて販売数はそのまま、または減らす」という方法で、その金額に見合った付加価値をお客さんにもたらす。

 

面白かったポイント

タイトルは初心者向けの財務諸表の読み方と思いますが、中身は素晴らしいスモールビジネス向けのビジネス書です。

売上を追いかけるが利益が出ない、そこで限界利益に着目して値上げ、サービスの改善をして黒字化するというストーリー。

さらに、会社の経費の主な部分を占める人件費と広告費の考え方も押さえられている。

著者が事業者である点と初心者向け対話形式で書かれているので、とても生々しく分かりやすかった。

これはスモールビジネス向けの商売の教科書です。

 

満足感を五段階評価

☆☆☆☆☆

 

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