PLG

ビジネス

『プロダクト・レッド・グロース「セールスがプロダクトを売る時代」から「プロダクトでプロダクトを売る時代」へ』ウェス・ブッシュ

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内容

プロダクト・レッド・グロース(PLG)

2016年に米国のベンチャーキャピタルであるOpenViewが提唱した成長戦略だ。

フリーミアムを駆使してユーザーを獲得し、バイラル効果でユーザーベースを広げていく。

そして、ユーザーがもっと機能を使いたいと思う絶妙なタイミングで課金をうながす。

B2Cにおけるグロースハックの概念をB2Bに応用した考え方である。

 

PLGは一見すると、購入前にプロダクトを試すというシンプルなビジネスモデルだ。

 

これはB2Cに限ったことではない。

4分の3のB2B購買担当が、営業担当者からプロダクト説明を受けるより、自ら情報収集したいと回答したという。

プロダクトを売るのにお金がかかればかかるほど、ユーザーはそれを買うのにもさらにお金が必要となる。

 

セールス主導型のソフトウェア購入方法

ソフトに関する説明を読み、必要な機能一覧を作成し、営業担当者に要件と合うか見てもらい、デモ体験をし、トライアル版を提供してもらえるよう担当者に依頼する。

 

プロダクト主導型のソフトウェア購入方法

プロダクトを使い始める。

行き詰まったら問い合わせる。

利用状況やプロフィールに応じてカスタマイズされたアドバイスを受け取る。

 

プロダクト主導型のセールスチームは次のように問う。

「見込み顧客に合ったプロダクトを売るために、プロダクトをどう活用できるだろう?わが社のプロダクトの価値を既に理解している顧客にそう聞いてみよう」

 

プロダクト主導型のマーケティングチームは次のように問う。

「リード獲得でナンバーワンになるために、プロダクトをどう活用できるだろう?」

 

プロダクト主導のカスタマーサクセスチームは次のように問う。

「我々のサポートがなくとも顧客の成功を支援できるプロダクトをつくるには、どうしたらいいだろう?」

 

プロダクト主導の開発チームは次のように問う。

「より早くプロダクトの価値を実感できるようなプロダクトをつくるには、どうしたらいいだろう?」

 

フリートライアルとフリーミアム

フリートライアルとは、見込み顧客に対し、プロダクトを部分的または完全に無料で利用できる権限を一定の期間だけ提供する顧客獲得モデルだ。

一方、フリーミアムモデルは、見込み顧客に対し、プロダクトを部分的に利用できる権限を期限なしで提供する顧客獲得モデルだ。

 

マーケット戦略

ドミナント型成長戦略を選ぶ時の質問事項

ドミナント型戦略は、全タイプの顧客を狙う差別化型戦略。

  1. フリーミアムモデルに耐えられるだけの大きなTAM(最大市場規模)を有しているか?
  2. 競合他社と比べ、品質の高いサービスを低コストで提供しているか?
  3. ユーザーはプロダクトの価値を、人手をまったくもしくはほとんど介さずに短時間で体験することができるか?
  4. その分野で不動のマーケットリーダーになりたいか?

 

差別化型戦略

差別化型成長戦略では、競合他社よりも優れた特定の機能を、高い価格設定で提供することが求められる。

ユーザーを問わない画一的なプロダクトとはならない。

 

このアプローチは、フリートライアルやデモと相性が良い。

一方で、プロダクト特有の専門性と複雑性から、その価値を短期間で実感してもらえるフリーミアム体験をつくることは難しいといえる。

 

ディスラプティブ型戦略

ディスラプティブ型成長戦略にはフリーミアムモデルが適している。

価格を低く抑えることで、既存ソリューションを使っている見込み顧客を惹きつけられる。

一方、既存ソリューションのスケール・ダウン版であるため、ツールの使いやすさを磨くことは必須だ。

 

ブルーオーシャンのビジネスは、セールス主導型のGTMで成功している。

レッドオーシャンのビジネスは、プロダクト主導型のGTMで成功している。

 

TTV

成功するプロダクト主導型ビジネスを生み出すには、素早いタイム・トゥ・バリューが必要だ。

新規ユーザーは、プロダクトの売りとなる価値をできるだけ早く、誰からのサポートも得ずに体験できる必要がある。

その価値を少しだけ体験するにも手取り足取りのサポートが必要になるのなら、ほとんどのユーザーはサインアップ後、二度とサイトを訪れることはないだろう。

 

プロダクトを購入する3つのモチベーション

機能的対価:ユーザーが解決したい主なタスク

感情的対価:そのプロダクトの機能的対価から得たい感情、または避けたい感情

社会的対価:プロダクトを使うことで得られる他者からの評判

 

バリューメトリクス

バリューメトリクスには2種類ある。

それは、機能的メトリクスと対価ベースのメトリクスだ。

 

機能的バリューメトリクスは「1人当たり」や「100動画あたり」といったものだ。

プライシングは使用頻度にもとづくことになる。

 

一方、対価ベースのバリューメトリクスは、結果に応じて課金される。

たとえば、その動画の視聴数や、顧客の利益にどれだけ貢献できたか、といった具合だ。

 

多くのSaaSビジネスは、より高いプライシングを実現するために、機能の差別化に注力する。

だが、それだとより高い解約率を招きかねない。

バリューメトリクスを設定する方が、機能を差別化するより、75%低い解約率が実現できる。

対価ベースのバリューメトリクスだと、さらに40%低い解約率を可能にする。

 

プライシング

競合ベース型プライシング

この戦略の問題は、競合の価格情報を収集するということは、自社のビジネスが競合他社とまったく同じ課題を持つユーザーに対して、まったく同じプロダクトを売っていることを想定しているという点にある。

SaaSサービスのレプリカを立ち上げるためにインドにいるチームを雇ったというなら、この想定は間違っていないだろう。

だが、ほとんどのケースでは当てはまらない。

 

もう一つ興味深い盲点は、この手法では、競合他社が自社のユーザー調査やプライシング調査を実施済みであることが想定されているが、実際はそうとは限らないという点だ。

プロフィットウェルの調査によると、7割もの企業がプライシング調査を行っていないという。

巷には、憶測だけで設定された価格が多く出回っているということだ!

 

バリュー・ベース型プライシング

SaaSビジネスの場合、有効な戦略はバリュー・ベース型だけだ。

SaaSビジネスはユーザーに価値を提供するために存在している。

 

ユーザーがプロダクトにいくらなら支払う意思があるかを調査し、どんな機能を開発してほしいか知ることで、ユーザーから求められるサービスを提供できるようになるだけでなく、ユーザーをより魅了し、より長く使い続けてもらえるようになる。

それも売上を得ながら、である。

 

許容可能な価格帯の特定

  • 高すぎる いくら以上だと「我々のプロダクト」は高すぎて購入しないと判断しますか?
  • 安くない いくらだと「我々のプロダクト」は高く、いったん検討しようと思いますか?
  • 高くない いくらだと「我々のプロダクト」はお得だと感じますか?
  • 安すぎる いくら以下だと「我々のプロダクト」は安すぎて、品質に不安を感じますか?

 

料金ページ

フリートライアルやフリーミアムモデルを体験してみようというユーザーのほとんどは、事前に料金ページを確認している。

料金ページが5秒テスト(自分に合っているプランがすぐに判断できるか)をクリアできない場合、顧客獲得に悪影響を及ぼす。

無料体験さえ受けようとはせず、そのまま離脱してしまうからだ。

 

簡単なことに思われるかもしれないが、我々は料金ページに30秒以上滞在しているビジターに対して、「価格についてご不明な点はありませんか?」というメッセージを表示するようにしたことにより、リアルタイム・ビジターから何百ものユーザーへのコンバージョンに成功した。

 

料金ページに必要な要素

  1. バリューメトリクス
  2. すべてのパッケージの支払意思額
  3. ユーザーに価値があるとみなされている機能
  4. ユーザー属性情報

 

プランに含まれるカテゴリー

リーダー

マクドナルドでいうところのハンバーガーだ。

みなが欲しがり、そのために買いに来ているもの。

これはどのパッケージにも含まれていなければならない。

 

フィラー

フライドポテトとコーラにあたる。

含まれていたら嬉しいもので、より魅力的なパッケージになる。

これをアラカルト(単品)で売ると、ユーザーはえり好みする。

バンドル購入してもらうことで、より高いARPU(ユーザー当たりの平均単価)が実現できる。

 

バンドル・キラー

バリューミールのコーヒーにあたる。

ハンバーガー、フライドポテト、コーラ、それに加えてコーヒーもバリューミールに含めてほしいという人は少ない。

コーヒーを加えることで、不要なものが入っているからとバリューミールの購入自体を控える人も出てくるだろう。

 

一方で、コーヒーも欲しいというカフェイン好きなユーザーは一定数いる。

そのようなユーザーは、バリューミールとは別にアラカルトから購入してもらえばよい。

 

バリュー・ギャップ

アビリティ・デッドとは、ユーザーがプロダクトで成果を得られないたびに、あなたがユーザーに負う負債である。

アビリティ・デッドを少しでも返済するためには、各手順の摩擦を徹底的に抑える必要がある。

 

メール認証はSaaSサービスではごく一般的だ。

27%ものユーザーが認証をしないままでいるということに気がついた。

そのようなユーザーは、仮会員登録をしたきり、二度とプロダクトに触れていないのだ。

 

チーム

  • 開発者
  • UXデザイナー
  • プロダクトマネージャー
  • カスタマーサクセス担当者
  • デジタルマーケター/インサイドセールス
  • CEO
  • CPO、CTO

 

ユーザーに成功してほしいという熱意のある人材を選ぶ。

 

最適化プロセス

マルチプライヤー(乗数)視点によると、ビジネスの成長のためには3つのレバーが使える。

  1. 解約率
  2. ARPU(顧客平均単価)
  3. 顧客数

 

プロダクト改善の優先順位

影響度

このインプットは、改善したいアウトプットにどれくらい大きな影響を与えるか?

自信度

このインプットがアウトプットを改善するという自信がどれくらいあるか?

容易度

どれくらい容易に導入できるか?

 

プロダクトバンパー

  • プロダクトツアー
  • プログレスバー
  • チェックリスト
  • オンボーディング・ツールチップ

 

チェックリストがあると、主要タスクを完了させるユーザーのモチベーションを上げることができる。

 

オンボーディング・ツールチップは、ユーザーにプロダクトの使い方を習得してもらうのに役立つ。

はじめてサービスにログインした際、ツールチップのポップアップが表示され、ある機能をクリックするよう求められる。

クリックすると、別のツールチップが表示され、別の機能をクリックするよう求められる。

それをクリックすると、さらに別のツールチップが出てきて、さらに別の機能を紹介される。

プロダクトの全機能を見て回るまで、これが延々と続く。

 

コミュニケーションバンパー

  1. ウェルカムメール
  2. 利用ガイドメール
  3. セールスタッチ・メール
  4. カスタマーレビュー
  5. ケーススタディ・メール
  6. ベターライフ・メール
  7. トライアル後のアンケートメール
  8. 有効期限切れ警告メール、トライアル延長メール
  9. カスタマーウェルカムメール

 

ユーザーボイス

ユーザーボイスをピックアップする際は何を基準に選ぶとよいだろうか?

おすすめは、売る際によく受ける反対意見をベースに選ぶことだ。

以下は反対意見の一例を挙げる。

  • 値段が高すぎる
  • 予算が足りない
  • 現時点では必要がない

こうした反対意見に対応するユーザーボイスを組み合わせよう。

 

たとえば、いちばんよく受ける反対コメントが「値段が高すぎる」ということであれば、自社のプロダクトを使うことでいかに多くの価値を得られたか分かるユーザーボイスを選ぼう。

サイトの冒頭に一番よく受ける反対意見とそれに対応したユーザーボイスを提示すると、反対意見に対処する負担を減らすことができる。

 

ベターライフ・メール

  • 機能的対価:ユーザーが解決したい主要タスク
  • 感情的対価:機能的対価を達成した結果、感じたいまたは避けたい感情
  • 社会的対価:プロダクトを使うことで得られる他者からの評判

 

有効期限切れメール

基本ルールとして、アカウントはユーザーにとってキャンセルしやすいものであるべきだ。

 

トライアル期間は有限だ。

だが、ユーザーがサインアップ時にクレジットカード情報を提供していれば、期限後、自動的に課金されることになる。

ユーザーには請求について数日前に知らせ、驚かせないようにしよう。

 

サインアップしたことを忘れているユーザーに課金して怒らせるのは、一番避けたいものだ。

請求されていることに気づいた途端、全額返金を求められることは間違いない。

 

トライアル後のアンケートメール

ユーザーが選択した回答に応じて、自動化シーケンスに振り分けるように設計しよう。

オートパイロットは、手始めに次のリストに振り分けるようすすめている。

・まだ評価中 → トライアルの期間延長を提案する

・合わない → 育成(ナーチャリング)プログラムを促す

・複雑すぎる → カスタマーサクセス担当者との電話を予約する

・値段が高すぎる → 一度きりのディスカウントを提供する

・他のソリューションを選んだ → 購入プロセスの初期ステージ(トップ・オブ・ファネル)向けの見込み顧客育成(リードナーチャリング)メールを送り、他のソリューションがうまくいかなかったときにすぐに再検討してもらえるようにする

・リサーチ目的で登録しただけ → 育成(ナーチャリング)グループに追加する(何か共通項やトレンドはあるか?)

・プロダクト機能や統合機能の一部が足りない → プロダクトロードマップに含まれているか確認し、含まれていたら、いつ頃利用できるようになるかを伝える

 

スマートなシグナルシステム

ユーザーがストレートラインからそれないよう、どのコミュニケーションバンパーをどのタイミングで送ればよいか教えてくれる。

主なシグナルは次の4つだ。

  1. サインアップ
  2. クイック・ウィン
  3. 望ましい体験価値
  4. コンバージョン

各シグナルが、ユーザーがカスタマージャーニーのどの地点にいるか教えてくれるため、シグナルに応じて、異なるトラックのメーリングリストに加えることができる。

 

コンバージョン

  1. セールスタッチ・メール
  2. ケーススタディ・メール
  3. トライアル期限切れメール
  4. トライアル延長メール
  5. トライアル後のアンケート
  6. カスタマーウェルカムメール

 

ARPU

リピートユーザは新規ユーザーより平均67%も多くサービスを購入することが分かっている。

ビジネスを成長させるためには、既存ユーザーに対して売る方が明らかに楽で収益性が高いのだ。

 

B2Bにおいて、「アカウント」がユーザーと同義で扱われることが多いが、そのアカウントには複数のユーザーが含まれていることがある。

フリーミアムモデルを採用していてARPUを算出する場合は、有料ユーザーだけを「ユーザー」とみなすとよい。

 

SaaSビジネスにおける一般的なARPUの計算方法は、次のとおりだ。

ARPU=MRR÷ユーザー数

 

たとえば、

  • 10万ドルのMRRを持つビジネスで
  • 現時点のユーザー数が5000名の場合
  • ARPUは、10万ドル÷5000=20ドル

 

ARPUが低い場合、有料のマーケティングチャネルでは賄いきれないのでSEOを、ARPUが高い場合、法人営業チームを立ち上げることを検討するとよい。

 

理想的なユーザー

「何が何でも成長する」という企業は、精神的に追い込まれがちだ。

そして、急激な成長を求めると、売上という食事のほとんどを、ジャンクフードで満たそうとする。

つまり、目標を達成するのに、規模が小さく、あとから手がかかるような収益性が低いユーザーに手を出してしまうのだ。

そのようなユーザーから得た悪い売上で身体を重くするのではなく、自社のビジネスにフィットしたユーザーでお腹を満たそう。

そうすれば、自社のARPUも他のメトリクスも、健康になる。

 

ユーザーコミュニケーションの最適化を図る際には、すべてのユーザーに対応しようとしないほうがよいという。

オンボーディングプロセスの改善テストを設計する際も、そのテストがベストな見込み顧客を支援するものになっているかに着目しよう。

理想的なユーザーを想定したジャーニーがあれば、売上の8割を占める2割のベストな見込み顧客に、対応を集中することができるようになる。

 

ARPUを改善するためには、まずは理想的なユーザーを特定し、その層を増やそうとすることから始まる。

ユーザーはみな平等に存在するわけではない。

無視すべきユーザーも把握する必要がある。

 

ARPUを上げる最も簡単な方法の1つは、解約率を改善することだ。

解約を食い止めることができれば、プロダクトにフィットした価値の高いユーザーを増やし、ビジネスを飛躍的に成長させられる。

 

チャーンビースト

顧客維持率を5%上げるだけで、売上を25~95%も上げることができることを考慮すると、この理由は実にばかげている。

新規顧客ファーストからリテンション・ファーストのマインドセットに移すと、ビジネスを著しく成長させることができる。

 

チャーンを包括的に捉えるためには、次の3つの側面から測定する必要がある。

  1. カスタマーチャーン 一定期間中に失ったユーザー数
  2. レベニューチャーン 一定期間中に失った売上額
  3. アクティビティチャーン 解約リスクがあるとされるユーザー数(例:2カ月以上ログインしていないユーザー数)

カスタマーチャーンとレベニューチャーンは、毎月の指標として取り入れることができる。

アクティビティチャーンは、解約する可能性があるユーザーを特定し、売上に影響が出る前に対処するために役立つ。

 

エンゲージメント・スコア

ステップ5:スコアを実行可能なアクションに落とし込む

ユーザースコアの標準化ができたら、もう難しいことはない。

あとはこのスコアをビジネスに適用するだけだ。

代表的な活用例をいくつか紹介しよう。

 

1.ユーザーをランク付けする

各ユーザーにエンゲージメント・スコアがついていると、ユーザーをランク付けできるようになる。

このようなユーザー・ランキングは、エンゲージメント状況をもとにユーザーを理解する際に大変役立つ。

 

・パワーユーザーを特定し、その要因を探る

・カスタマーサクセスの対応に優先順位をつけ、より良いサポートの提供、問題ユーザーの特定、成長機会を見いだすことに注力できる

・よりパーソナライズされたマーケティング施策を提供する

・ユーザー調査に最適な対象者を特定する

 

2.アカウントにスコアとランクをつける

すべてのユーザーにエンゲージメント・スコアがついていると、アカウント単位のスコアも算出することができる。

アカウントがランク付けできると、次のことが可能になる。

 

・自社ビジネス全体の業績を把握する

・どのトライアルまたはフリーミアムアカウントがコンバージョンしやすいかを特定し、営業活動に優先順位をつける

・どのアカウントに拡大見込みがあり、手厚いサポートが必要か特定し、カスタマーサクセス活動に優先順位をつける

・コアユーザーにとってどの機能が最も重要か特定する

 

プロダクト・エンゲージメントは、すべてのソフトウェアビジネスにおいて必要不可欠なメトリクスだ。

良くできたユーザー・エンゲージメント・スコアは、単に便利なプロダクト・メトリクスであるだけではない。

ビジネスの要となる究極のビジネスメトリクスになるのだ。

 

たとえば、ユーザー・エンゲージメントレベルを、売上、リテンション、成長率、LTVといった他のビジネスメトリクスと比較することで、エンゲージメントレベルをもとにビジネスの進捗を予測することができるようになる。

 

「測定できないものは管理できない。」

 

チャーンビーストをやっつける

  • 新規ユーザーのオンボーディングを支援する
  • アビリティ・デッドを完済する
  • 利用状況報告メールを送る

 

ユーザーがなぜ解約したのか理由が分からないのでは、機会の損失になる。

単に、プロダクトの使い方が分からなかったからかもしれない。

それが理由なら、ユーザーにコンタクトをとり、無料のオンボーディングコールの設定を提案できただろう。

 

自社ビジネスの解約理由を理解するためには、直近に解約したアカウントにアンケートを送るといい。

アンケートの質問は、なぜ解約をしたのか、というこの1問だけで十分だ。

複雑に考える必要はない。

 

見込み回答それぞれに、アクションアイテムを紐づけよう。

  • 評価中 →トライアル期間の延長を提案する
  • ニーズに合わなかった →育成ファネルに戻す
  • 複雑すぎる →カスタマーサクセス担当者との電話を予約する
  • 価格が高すぎる →一度きりのディスカウントを提供する

これで解約ユーザーから常に学ぶ姿勢を示し、再登録の確率を高めることができる。

 

カスタマーサクセス

多くの創業者は「カスタマーサクセス」と「カスタマーサポート」を混同している。

カスタマーサポートは、受け身で、問い合わせに回答したりバグを復旧したりすることに注力する。

カスタマーサクセスは、能動的で、ユーザーがプロダクトで成功するために何ができるか探る。

 

面白かったポイント

PLGのタイトルだけだと、Zoomやチャットツールなどのようにコミュニケーション相手を自動で増やしていくビジネスモデルの話かと思っていた。

しかし、結構しっかりしたプロダクト設計のための本で満足でした。

 

画面設計やコミュニケーション設計など、プロダクト設計に必要な項目がまとまっているので、プロダクトオーナーはチェックリストとしても使えます。

 

満足感を五段階評価

☆☆☆☆☆

 

目次

Part I 戦略をデザインしよう
第1章 PLGの重要性が急速に増しているのはなぜ?
第2章 武器を選ぼう―フリートライアル、フリーミアム、デモ、どれが最適?
第3章 海(オーシャン)のコンディションを調べる――あなたのビジネスはレッド・オーシャン? それともブルー・オーシャン?
第4章 オーディエンス――販売戦略はトップダウン型とボトムアップ型のどちらか?
第5章 タイム・トゥ・バリュー――いかに早く価値を示すことができるか?
第6章 MOATフレームワークでPLGモデルを選ぶ
Part II 自社ビジネスの基盤を築こう
第7章 プロダクト主導型ビジネスの基盤を築く
第8章 プロダクトの価値を理解する
第9章 プロダクトの価値を伝える
第10章 価値を提供する
第11章 プロダクト主導型ビジネスにおける最もよくある過ち
Part III 成長エンジンに火をつけよう
第12章 最適化プロセスを開発する
第13章 ボウリングレーン・フレームワーク
第14章 ユーザーごとの平均収益(ARPU)を上げる
第15章 チャーンビーストをやっつける
第16章 真に成功している企業はなぜプロダクト主導型なのか?

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