「解像度が高い人」がすべてを手に入れる

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『「解像度が高い人」がすべてを手に入れる』権藤 悠

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内容

解像度が高い人

多くのビジネスパーソンを見てきた中で思うのは、「仕事ができる人」にはある共通点があるということです。

それが「解像度が高い」という点です。

「解像度が高い人」は、思考が鮮明で、細部まできれいに明確に見えています。

 

例えば、営業などであれば、「解像度が高い人」は顧客のことを事細かに捉えています。

お客さんは何歳くらいで、普段はどんな生活を送っていて、どんな服を着ているのか。

どんな場面で、どんな困りごとを持っていて、そのために普段はどんな競合の製品・サービスを利用しているのか。

特定の一人が浮かび上がってくるほどに、「物事が細かく見えている」のが特徴です。

 

具体的なだけではありません。

意見を言った瞬間、思わず周りが「ハッ」としてしまうような「ユニークで鋭い洞察を得ている」のも「解像度が高い人」の特徴です。

普段から「自分なりの日常の気づき」を豊富に持っていて、しかも、多くの場合それは物事の「本質」を突いている。

そのため、必然的にその意見・提案は「新しくかつ納得感のあるもの」になります。

 

そして、「物事をわかりやすく伝えられる」のも、「解像度が高い人」の特徴です。

相手の理解度に合わせて使う言葉や話を調整でき、仮に専門的な話をしていたとしても、聞いているほうとしては、ありありとイメージが湧いてきて、理解が容易です。

「この人、考えが深いなぁ」「あの人の言うことは、なぜか納得感がある」

これらの特徴を聞いたら、「解像度が高い人=仕事ができる人」ということに違和感はないでしょう。

 

抽象化思考力

「抽象化思考力」とは「物事の背景に隠れた〝成功法則〟を見つけ出す力」です。

・あなたの業界の成功している商品の共通点は?

・成功しているセールスパーソンの共通点は?

このような、物事の背景に隠れた共通点を抽出する力。

それこそが、「抽象化思考力」です。

そこから導き出される「成功法則」とはまさしく「物事の本質」であり、「鋭い洞察」に溢れたものになります。

 

人にはその立場や知識量、状況によって、「具体的な話のほうが理解しやすい人」「抽象的な話のほうが理解しやすい人」がいます。

「解像度が高い人」は、話す相手に応じて「具体(的な話)」と「抽象(的な話)」を調整しながら話しています。

これが、小手先のコミュニケーション・テクニックではない「人間の理解の本質」だからこそ、「解像度が高い人」はどんなに専門的な話でも、どんな相手でも、「物事をわかりやすく伝えられる」のです。

逆に、よく人とコミュニケーション・ギャップが生まれてしまうという人は、この「相手に応じて、具体度(抽象度)を変える」ということができていないことが、本当の原因です。

 

「できる人」と「そうでない人」

「できる人」と「そうでない人」とは、どこで差がつくのでしょうか。

以下の2つになります。

・❶「他の多くの人には発見できない問題」をいかに見つけられるか?

・❷「他の多くの人には気づけない解決策」をいかに見つけられるか?

このように、「問題」と「解決策」において、「他の人には見えないもの」が見えているからこそ、「差」が生まれるのであり、それこそが「仕事ができる人」です。

 

そして、もう一つ、「仕事の本質」があります。

それは、「仕事は一人ではできない」ということです。

・❸他の多くの人には見えない「問題」や「解決策」を、「他の多くの人にも見えるように伝えられる」

ということも「仕事ができる人」の必須条件と言えます。

 

この3つの観点で、「他の多くの人には見えていないもの」が唯一見えている。

だからこそ、仕事において「価値」を提供することができる。

それこそが、「仕事ができる人」の本質です。

 

・❶「他の多くの人には発見できない問題」をいかに見つけられるか? →具体化思考力

・❷「他の多くの人には気づけない解決策」をいかに見つけられるか? →抽象化思考力

・❸他の多くの人には見えない「問題」や「解決策」を、「他の多くの人にも見えるように伝えられる」 →具体⇔抽象思考力

 

「他の多くの人には見えていないもの」は、自分にしか見えていないからこそ価値があるのですが、「他の多くの人には見えていない」ということは同時に「理解されないもの」にもなり得ます。

「この人、意味のわからないことばっかり言っている」

このような「コミュニケーション・ギャップ」は、優秀なのにもかかわらず日の目を見ない人にありがちな例で、「具体⇔抽象思考」が足りないのです。

 

「鋭い洞察」というものは、「成功例の共通点」から導き出されるからです。

思考というものは「問い」によって動き出すからです。

 

面白かったポイント

解像度を解像度高く説明した本。

トレーニングはいまいちだが、定義は勉強になった。

 

満足感を五段階評価

☆☆☆

 

目次

■第1章 解像度がすべて――「仕事ができる人」とは、解像度が高い人
■第2章 どうしたら解像度は高まるのか?――「高機能の思考レンズ」を手に入れる
■第3章 思考の「画素数」を増やす――具体化思考トレーニング
■第4章 思考の「画像幅」を広げる――抽象化思考トレーニング
■第5章 思考の「調整力」を鍛える――具体・抽象トレーニング

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