内容
会食
1ビジネス上の目的を設定する
ビジネス目的のない会食はビジネスの推進に繋がらないため、経費ではなくプライベートで各自お金を出し合って開催すべき「飲み会」だ。
2ゲストファーストである
「ゲストのことを考えず、ホスト(自分)が行ってみたい・お気に入りの店に行く」自分本位な会食はあり得ない。
会食はゲストに喜んでいただくために想像力を張り巡らせて「ゲストファースト」な場を用意すべきだ。
自分の興味・関心や欲を満たすのに会社の経費を使うのは言語道断である。
3会食の前後で差異を生み出す
会食があった場合となかった場合で差があるべきだ。
獲得目標を常に念頭に置き、会食の前後で「何かが変わっている」ことをホスト間の共通認識としておきたい。
人間は感情の生き物だ。
目の前の相手から「自分はあなたを大切な存在と思っている」「自分は梯子を外すことは絶対にせず、最後まであなたと共に仕事をする」という姿勢を間接的に伝えられると、人間はその人を無下にはできない。
意思決定がなされる取引の現場は、究極的には「法人対法人」ではなく、法人の中にいる「個人対個人」の向き合いで成立する
ビジネス会食は、この②「目の前に対峙する、法人の中の〝個人〟の利益」に対して、効果的に作用する。
「会食における素直さ」として具体的に意識すべきポイントをいくつか挙げたい。
まず肯定から入る
他者の話に納得がいかなくても、「いや、」と否定から入らない。
アドバイスをメモする
頂いたアドバイスについてはいったん受け止めて感謝を伝える。
お手洗いで席を外した際や、帰りにメモを取っておき後日の御礼で内容について言及するとよい。
お薦めをすぐにチェックする
会食中に紹介してもらった映画・飲食店などは積極的に行き、行った後に写真付きで報告する。
本を紹介された際は、その場でAmazonで購入ボタンを押して画面を見せ、後日読んだ感想を伝える。
どんなことでも、まずは取り組む今の自分には意味を見出せないことでも愚直に取り組む。
会食で話題に出た誰もしたくないような泥くさい調整や雑務こそ、積極的に手を挙げる。
お礼を丁寧に伝える
会食の解散前、自宅についた時、そして翌日の三度の御礼をホスト・ゲスト参加者に対して欠かさない。
他者からのアドバイスやサポートは行動と報告がセットだと心得よう。
上司から見て、育てたいと思う後輩像は「打てば響く」である。
言われたこと、教わったことを愚直に実践して、結果を報告する。
これができるだけでビジネスパーソンとしての成長スピードは飛躍的に向上し、周囲から愛される存在になる。
面白かったポイント
ビジネス会食をここまで言語化したのかという感じ。
大切なのは相手に対する想像力や心配りと段取りですね。
この本に書かれていることを実践できる人は普通に仕事ができる印象を与えられるでしょう。
若手の頃はここまで考えてやっていなかったので苦い思い出がよみがえりました。
満足感を五段階評価
☆☆☆☆☆
目次
第1部 会食メソッド 原理原則編
表層的なマナーにとらわれない会食の本質
第2部 会食メソッド 事前準備編
初日 失敗の確率が下がる4つのタスク
2週間前まで お店選定4つのタスク
3日前まで 付加価値を生む2つのタスク
会食「2日前」 最後の仕上げで完璧に
第3部 会食メソッド 会食当日編
会食中のマネジメント ミスのない動きを
会食中のコミュニケーション 効果最大化
二次会・翌日対策 クロージングの作法
第4部 会食メソッド ケーススタディ
第5部 シーン別・全食事会完全攻略
送別会・忘年会・懇親会・社内飲み会・新年会・打ち上げ会・カラオケ