事業創業期は事業のコアを創る
キーワードはビジョンとチーム
組織規模としては、創業メンバーの1~3名。
必要資金は、100万円~300万円。
オフィスも借りないので、基本的には創業者の生活費。
ビジネスのビジョンを定める
ビジョンとは、大きな方向性を示す羅針盤です。
たとえば、
- 成し遂げたいこと 世界をより良くする
- 目標 売上1,000億円
- スタイル 数字志向、プロセス志向
などです。
何かものを作る時、まず「こういうものをつくろう」という設計図をつくり、その設計図に従って実際に作ります。
設計図をつくることが知的創造であり、実際に作ることが物的創造です。
ビジネスの知的創造とは、ビジネスの目的を明確にすることです。
ビジネスを成功に導くための情報、手法やテクニックは世の中に溢れていますが、本当に大切なことは、どのような環境でも確固たるビジョンを持って方向を見失わないことです。
ビジネスにおける真の目的は、「どのような貢献をするか」です。
貢献するために4つの事を明確にします。
- ニーズ、ニーズは何か?
- 情熱、本当にやりたいことは何か?
- 才能、一番得意なことは何か?
- 良心、私はなにをすべきか?
「あなたは何によって憶えられたいか」
「それは年月と共に変化しなければならない」ピーター・ドラッカー
そして、重要なことはあなたの貢献を共有することです。
「あなたの貢献」を周囲に共有することで、進むべき方向はより確固たるものになります。
そして、サポートも得やすくなります。
ビジネスにおいて壁にぶつかったり、解決不可能と思われる困難に陥ったりしたとき、前進するためには何が必要でしょうか?
それは、「ビジョンのチカラ」です。
どんな困難状況であっても「将来へのビジョン」を描くことができれば、希望を失わずに生きていくことができます。
ビジネスの環境において利害関係者(会社や組織、上司部下、あなた自身など)のニーズや欲求を認識して、それに対して自ら何ができるのか考え、明確にすることが必要です。
- 顧客にはどのような対応をしていますか?
- 社員たちはどのように連携していますか?
- 業務はどのように遂行されていますか?
- 業績はどのように報奨に反映されていますか?
次に価値観を実現するための具体的な行動をします。
行動を実践するために行動計画を立てましょう。
そして、具体的な目標を設定し、一つ一つ実現していきます。
まずは具体的な目標を書き出します。
次に期限を設定します。
なぜその目標を達成したいのか明確にします。
目標を達成した自分の姿を思い描きます。
そのイメージは、どこに居て、誰と居て、どんな気温なのか、その時どんな気分なのかなどなど、どんなことでもいいのでできるだけ詳細に想像することが重要です。
目標へのコミットメントを表明する。
友人や家族と自分の目標を共有して、目標を達成することを口頭で表明します。
トラブルに一つひとつ対処する。
目標達成を阻む障害に対処するための行動リストを作ります。
チームを作る
ビジョンの共感度が高くて、スキルの高いメンバーのみ!
ここは妥協してはいけない。
ここで岡田斗司夫さんの「まず賛同者を二人見つけられるか?」という話がとても響いたので紹介します。
同じ夢を持つ人が三人、集まれば・・・
なにかを始めるとき、僕はいつも「まず賛同者を二人、見つけられるか?」と考えます。
なぜかというと・・・
昔から、やりたいことがあるたびに仲間を集めて、いろんなものを作りました。
映画やアニメ、Tシャツやマグカップなどのグッズ。模型や舞台や交響楽のステージプロデュースなど、本当になんでもやりました。
そういう企画が、まだ企画になる前の段階。ほんのアイデアや思いつきにしかならない段階。
この段階で一番大事なのが「いっしょにやりたがる仲間を三人、集められるか?」です。
自分を含めて三人なので、二人だけでいいんですよ。でも、実際に集めようとすると、これが難しい。
「やってもいいよ」じゃダメです。「お前がやりたいなら手伝う」は数に入りません。
「やりたい」という人が三人。つまり、思いついた当人が「もうやめよう」と言いだしても、「じゃあお前はやめろ。俺たちがやる」と言い切れる人を集めないと意味ないんです。
「やりたい」という人が三人集まれば、その企画は実現します。
なので、僕は自分の組織フリックスでも「社内ベンチャーを始めたいなら、メンバー三人を集めて申請しろ」って言っています。
本当は原則通り「言い出しっぺがやめても続けます」という誓約書を出させて許可を出したいところだけど、そこまでタイトにすると「気軽なベンチャーごっこ」ができないので、このあたりで手を打っているわけ。
「他の二人がやめても、オレがやる」という三人が集まれば、たぶんなんでも出来ます。
映画?アニメ?イベント?楽勝でしょう。
起業?ビジネス?業界制覇?
その三人が本気なら、成功するもしないも単に運の問題程度です。
すべては「本気の三人」を集めれるかにかかっています。
三人が集まれば、「仕事」ができます。
三人が役割分担を始めたら、あっというまにスタッフが増えて八人ぐらいになるはず。
これが意思統一ができる最大数、メインスタッフの誕生です。
八人いれば、大きめの組織ていどなら運用できるはず。
八人がそれぞれ独自に裁量権を動かしたら、あっというまに仲間の数は百~二百人に増えるでしょう。
この数はダンパー数と呼ばれています。
意思統一は無理だけど、価値観を共有できる限界数です。
二百人を動かせたら、多国籍企業や小さめの国を動かせます。
小さなビジネスから国家運営まで。
その全ては最初に「本気の三人」を集められるかにかかっています。
企画立ち上げがヘタな人は、この「最初の三人」が集められません。
賛同者ひとりなら説得できても、もう一人がどうしても呼び込めない。
Aさんを仲間にできて、次にBさんを誘うときには違う目的や、その場の思いつきばっかり言うから、けっきょく三人一緒の夢を追求できない。
大事なのは「三人が同じ夢・同じ目標を持つこと」です。
シード期は商品を創る
シード期は、創業期に決めた仮説を検証するステージです。
キーワードはPMF(プロダクト・マーケット・フィット)
組織規模としては、ビジネスやエンジニアなどを加えた3~5名。
いわゆる創業メンバーになります。
必要資金は、2,000万円~3,000万円。
人件費やオフィス賃料、サーバー代など。
商品
戦略、開発力、マーケットのニーズから商品を創りこみます。
MVPを通じて仮説検証を繰り返し、機能改善していきます。
ターゲットとするペルソナがプロダクトに熱狂するかどうかの指標が重要です。
残り資金で何回PDCAを回せるのかが勝負です。
アーリー期は成長の土台を創る
ターゲットとするペルソナがプロダクトに熱狂している状態
あくまでニッチ領域における熱狂
キーワードは、KPIマネジメント、仕組み化、事業戦略
組織規模としては、機能別組織化をなどで10~20名。
必要資金は、1億~3億円。
オフィス拡張、マーケティング費用など。
KPIマネジメント
ユーザー当たりのLTVを見ることが重要になります。
顧客獲得コスト、顧客サポートコストを考慮しても収益が上がるかどうか。
仕組み化
組織、仕組みを作り、さらなる成長に備えます。
士業業務は一刻も早く外注する。
士業とは専門資格が必要な業務、例えば、経理・登記・労務・法務などの業務です。
これらの業務は、最初はケチって自らやってしまいがちなのですが、実は事業の成長には全く貢献しない間接業務なので、できる限り最初から外注し、成長するための時間を創出するべきです。
経営者としては必要なことは、最低限それらの業務の構造を知っておくことと、上がってきた情報に基づいて判断をすることです。
戦略
成長ドライバー、どこに経営資源を集中するのかを見極めます。
大企業に比べると資金力は劣るので、経営資源を集中していかに最大の効果を得ることができるのかを発見します。
ミドル期はスケールアップ
マスへの展開、隣接セグメントへの展開を考えるステージ
キーワードは、スケールアップ、事業拡張
組織規模としては、事業拡大で30名~。
必要資金は、3億~10億円。
マーケティングや営業への資本投下、組織拡大など。
レイター期はスケールアップ
IPOを意識するフェーズ
キーワードは、ガバナンス構築、IR
組織規模としては、事業拡大で50名~。
事業内容によって大きく変わる。
必要資金は、10億~50億円。
優秀な人材を多数採用する必要があります。