内容
第1巻 ダイレクトマーケティング革新の仕組み
ダイレクトマーケティングとは、対話方式のマーケティングの仕組み。
ダイレクトマーケティングの重要な要素を読み取ると、
- 顧客にレスポンスの機会を与えること
- レスポンスが測定可能であること
- あらゆる機会と媒体が利用可能なこと
- 双方向コミュニケーションが可能なこと
ダイレクトマーケティングでは、顧客とのリレーションシップに関するデータベースを構築することが重要であり、データベースの活用こそが売上増加の鍵となります。
顧客自身もまだ気づかず満たされていないニーズ(未充足ニーズ)を推測し、データベースを活用した未充足ニーズに応えていくことで魅力的なリレーションシップによるパフォーマンスの向上により末永くつき合える顧客へと育てていくことを目指していくべきだと考えています。
売れる商品とは、買う前に欲しいと思わせる力(コンセプト)が強く、買った後に買って良かったと思わせる力(パフォーマンス)も強い商品である。
経費削減の対象となる多くは、売上向上の足を引っ張ることになります。
売上を向上させるには消費者のことを理解することに費やすお金と時間を削ってはいけない。
売上が低迷している時こそ売上に貢献する経費を使う。
売上を上げるには、
- 年間LTVを向上させる
- 稼働顧客数を増加させる
稼働顧客数を増加させる方法は2つしかありません。
- 稼働顧客でなくなった離脱顧客をフォローして稼働顧客にする
- 稼働顧客でない新規顧客に稼働顧客になってもらう
最も大切なことは
- 10年以上ロングセラーとなるMIP(新市場創造型商品)の開発
- 新規顧客の2年後残存率80%を実現
新規顧客の2年後残存率80%を実現する方法は、
- 上位下位ニーズキーワード文章法
- 成功トークスクリプト文章法
- 上位下位ニーズ結合画文章法
上位下位ニーズキーワード文章法では、初回顧客に毎週1回、最大で52回の手書きのハガキを送るのです。
ただし、F2転換(2回目購入)したら、ハガキを送ることは止めます。
成功トークスクリプト文章法は、お客様からいただいた苦情や質問、ご意見などのトークスクリプトをもとにして、それを文章化する方法です。
上位下位ニーズ結合画文章法は、購入してから1年以上購入がない顧客へのフォロー文章です。
お手紙を1年以上購入がない非稼働顧客へ毎月送付します。
これは、短期的なレスポンスを求めては失敗します。じっくりやる必要があります。
なぜなら、これら非稼働顧客は、あなたの会社を必要とはしていないからです。
第2巻 消費者購買行動の仕組み
売れるための三原則は、商品力・広告力・販売力です。
そして、商品力を高める原則が「C/Pバランス」の良い、という点と、「未充足の強い生活ニーズ」に応える、という点です。
MIPとは新市場創造型商品のことで、消費者の生活上の問題を解決する新カテゴリー商品と呼んでいます。
MIPという商品は、誰も耳にしたことのない商品を開発することが商品力を高める最強の手段だと考えています。
Beニーズ(人生ニーズ、幸福追求ニーズ)
から指令が出て
Doニーズ(生活ニーズ)
Haveニーズ(所有ニーズ)
Beニーズ
Beニーズはすべての心理や行動を支配します。
- 心豊かな人生を送りたい
- 認められる人生を送りたい
- 自分を高める人生を送りたい
- 愛されて生きる人生を送りたい
- 元気な人生を送りたい
- 自分らしい人生を送りたい
- 楽しい人生を送りたい
- 心ときめかせる感動の人生を送りたい
- 快適な人生を送りたい
- 心交わせる人生を送りたい
Doニーズは直接的にアンバランス感情によって生まれます。
アンバランス感情を解消したいというニーズです。
生理的アンバランス感情
- 身体の疲れ
- 病気や外傷などに伴う痛みや不快感
- 飢えと渇き
- 性的な飢えや渇き
- 中毒による欠乏感
- 膨満感、満腹感
- ねむけ
- 五感の不快感
心理的アンバランス感情
- 欲求不満
- 未練
- ストレス
- 不自由
- せつなさ
- 葛藤
- 淋しさ
- 挫折感
- 自信喪失
- 悲しさ
- 悩み、苦悩
- 迷い
- 不安、心配
- 心の疲れ
- 精神的苦痛
- 不服
- 苦労、めんどくさい
- 不便
- 嫌い
- 退屈
- 恐怖
- あせり
- 愛情の飢えと渇き、愛の痛み
- 快感の飢えと渇き
- 恥ずかしさ
- 劣等感
- 罪悪感
- 不愉快、不快
- 怒り
第3巻 強い売りモノを創る仕組み
商品コンセプト = 商品アイデア + 新カテゴリー名 + ベネフィット
商品に触れて「欲しい(商品ニーズ)」と思ったときはその背後に「行為ニーズ(生活ニーズ)」があり、その背後には「基本ニーズ(人生ニーズ)」が隠れています。
3つのニーズがお互いに目的と手段の関係でつながっているのです。
非常に多くのマーケターがほとんど無視しているのが、消費者のニーズが「未充足か否か」という点です。
未充足か否かによってはニーズが強くても「天才コンセプト」か「凡人コンセプト」かに分かれてしまい、「売れる」か「売れない」かに分かれてしまいます。
新商品を作るときには「何が欲しいか」というHaveニーズを調べることはせず、もっぱら「どうしたい」「どう暮らしたい」「どうなりたい」というDoニーズ(生活ニーズ)を探します。
第4巻 3年で売上が3分の1になった通販会社のV字回復の仕組み
年商 = 年間LTV × 稼働顧客数(過去1年以内に1回以上購入した顧客)
年間LTV = 客単価 × 年間回転数
稼働顧客数を増加させるには、
- 新しく新規顧客を集客する
- 稼働顧客でない非稼働顧客を稼働顧客へ復活させる
の2つしかありません。
売上のアップダウンを見るのではなく、稼働顧客数の変化を観る。
積極的にコミュニケーションをとらないといけないのは、離脱しそうな顧客です。
隠れた顧客資産
1年以上購入をしていない離脱顧客です。
この顧客は、非稼働顧客とも呼びます。
この非稼働顧客の復活と、今後、新規顧客として集客する顧客のF2転換率を100%にし、さらに、稼働顧客の2年後残存率を80%にすることで、広告費用を大幅に節約することができます。
第5巻 新規顧客の2年後残存率80%を実現する仕組み
新規顧客の2年後残存率が80%になると、どうなるでしょうか?
- CPOを気にしなくて新規顧客の獲得ができる
- 新規顧客の増加に応じて、それに比例するように年商も向上する
- 売上の見通しが立ち、社員のモチベーションが上がる
高いCPOになると新規獲得を中止しないといけないと判断をする会社が多く存在します。
その結果、新規顧客は減少し、最終的に稼働顧客が増加しないために年商も停滞、または減少するという図式になっています。
いくら良い商品でも、顧客との関係性を構築しないと継続的な売上は望めない。
上位下位ニーズキーワード文章法
手書きハガキ
毎週~52回:F2で中止
目標:F2転換率100%
内容:上位下位関係分析法を応用してキーワードを抽出
いかに広告らしくないお手紙にするのかが目標
短い文章にすること
成功トークスクリプト文章法
封書
毎月1~2回
目標:稼働顧客の離脱防止
上位下位ニーズ結合画文章法
封書
毎月1回:F1離脱顧客は除く
目標:非稼働顧客の復活
買わない理由の除去
上位下位キーワード抽出のテーマによる文章化
1年以上購入していない顧客の中で、1回しか購入していない顧客には、この手紙は送りません。
まったく採算性がとれないため。
また、最終購買日が最大で5年以内の非稼働顧客に送ることになります。
第8巻 永続的に売上が上がる仕組み
戦わず企業を繁栄させる手段は2つあります。
- 新カテゴリー化による市場の創造
- カテゴリー代表度向上による市場の拡大
商品パワーとブランドパワー
売れる商品力とは何か。
ひとつはスタートを加速するダッシュ力、もうひとつは走り続けるスタミナです。
この2つの力は、コンセプトとパフォーマンスによって生まれる、もって生まれた商品の力です。
これに加えて、発売後、ダッシュ力とスタミナを強化し続けるカテゴリーの代表になる力があるのです。
それはブランドパワーです。
面白かったポイント
消費者購買行動の仕組みとV字回復の仕組みが非常に面白かった。
前半は面白かったけど、後半にかけて内容が抽象的になっていったのは残念。
満足感を五段階評価
☆☆☆☆
目次
第1巻 ダイレクトマーケティング革新の仕組み
第2巻 消費者購買行動の仕組み
第3巻 強い売りモノを創る仕組み
第4巻 3年で売上が3分の1になった通販会社のV字回復の仕組み
第5巻 新規顧客の2年後残存率80%を実現する仕組み
第6巻 ロングヒットの仕組み
第7巻 常識を打ち破るメラキ直りの仕組み
第8巻 永続的に売上が上がる仕組み