内容
仮説とは読んで字のごとく「仮の説」であり、われわれコンサルタントの世界では、「まだ証明はしていないが、最も答えに近いと思われる答え」である。
人間は自分で納得しないとなかなか前に進まないからである。
アイデア
説明するときにレポ ート用紙を何枚も使う必要のあるアイデアは、たとえ本人がすごいと思っていても、相手にはわかりにくく、大したものではない。
それよりも一行、二行で言い切れるアイデアこそ実は素晴らしいアイデアなのだということだ。
パッケージもそういう形で作成することが大切だ。
最も多かった回答は「ディスカッション中に思いつく」だった。
つまり誰かと話しているときに仮説を思いついたという答えだ。
ディスカッションには、同僚とのミーティング、顧客とのミーティングがある。
この場合は、あらかじめいろいろ考えていたところに、相手の発言に刺激を受けて思いつく、あるいは考えが進化するというのが多く、まったく〝棚からぼたもち〟のように相手から仮説をもらえるケ ースは少ない。
二番目は、「インタビュー中あるいはインタビュー後に思いつく」だった。
顧客へのインタビュー、あるいは顧客のお客様や取引先へのフィールドインタビューを通じてという回答だった。
こちらはどちらかというと、机上で考えていたのでは浮かんでこないアイデアが、現場に行くことで思いつくというのが多いようであった。
頭の使い方を変えるとは、一言でいえば普段より幅広く使うことに尽きる。
幅広く考える方法として、ここでは反対側から見る、両極端に振って考える、ゼロベ ースで考える、の三つを紹介しておく。
反対側から見るには、顧客・消費者の視点をもつ、現場の視点で考える、競争相手の視点で考える、の三つの思考法がある。
上手なディスカッションを実施するコツ
半完成品でいいからとにかく俎上に載せてみることが大切だ。
「自信はないけれど、こういうことなのではないか」という程度でいいので、仮説をぶつけてみることだ。
たとえ間違っていたとしても、周囲にはその問題に関してよりくわしい人や、まったく違う視点をもった人がいるのだから、その人たちとディスカッションすることによって、仮説を検証し、進化させていけばよい。
マネジャーは足元を見つめ、リーダーは地平線を見つめる。
面白かったポイント
コンサル新人向けの内容です。
満足感を五段階評価
☆☆☆
目次
- 序章:仮説思考とは何か
- 第1章:まず、仮説ありき
- 第2章:仮説を使う
- 第3章:仮説を立てる
- 第4章:仮説を検証する
- 第5章:仮説思考力を高める
- 終章:本書のまとめ